「『即刻廃止』という選択肢が入ってないのはなぜ?」
◆ 原子力発電所の建設、廃止、稼動に関する国民投票の実施手続を定める
法律案(第三次)[※以下「市民案」と呼ぶ]中、投票に際しての選択肢に
関する問い合わせが増えています。主たるものは、「『即刻廃止』という
選択肢が入ってないのはなぜ?」というもので、その問いかけに答える一
文を掲載します。(2011年1月14日)
まず、「市民案」の設問と投票選択肢を以下に掲げます。
一.意義・目的
本法律案は、日本国内における既設の原子力発電所の稼動を継続する
ことの是非、及び原子力発電所を新規に建設することの是非(以下、
「国民投票案件」という。)に関して、国民投票を実施するための
手続、その他必要な事項を定める。
【想定される案件】
下記二つの項目に関して個別に問い、各項目の選択肢から一つを選択
する方式をとる。
1) 現在ある原子力発電所について、これをどうすべきだと考えますか?
□ 運転、稼働を認める
□ 段階的に閉鎖していき、2022年までにすべて閉鎖する
2) 原子力発電所の新規建設についてどう考えますか?
□ 認める
□ 認めない
▼ この案をまとめる数回の意見交換会の中で、(1)の「運転、稼働を認める」
に対する選択肢として、「2022年までにすべて閉鎖」ではなく「2032年」
にすべきだとか、「即刻廃止」とすべきだとか、さまざまな意見が出ました。
議論を重ねる中で、「認める」「2022年」「即刻」の3択にしようという意
見が一定の支持を得ましたが、その際、「容認派」は一つ「反対派」は二つ
とすると、「容認派」に有利で不公平だという意見が出ました。具体的な数
字をあげて説明します。
▼ 投票権者の実勢が[反原発派55%]×[原発容認派45%]だと仮定し、これを
「認める」「2022年までにすべて閉鎖」「即刻廃止」の3択で問うた場合、
([反原発]という括りでは55%であっても)例えば、反原発派の票が
「2022年」35%、「即刻廃止」20%といった具合に、大きく割れる可
能性が高いと考えられます。
結果として
1) 「容認 45%」
2) 「2022年 35%」
3) 「即刻廃止 20%」
という順位付けとなり、(反原発という括りでは過半数を制しているのに)
容認が民意として採用されるべきだという声が上がる可能性があります。
それが「(このような)3択は容認派に有利で不公平」と主張した人々の論拠
です。
そうした主張を汲む形で、現在の二つの選択肢を採用しました。
なお、2022年という年限はドイツの「脱原発は10年以内に」という決定な
どを参考にしたものですが、私たちは「2022年までに」が最良で、「2015年
までに」や「2025年まで」は誤りだというふうには考えていません。延々と
議論を続ける討論クラブに陥らず、具体的に足を踏み出すために、これでい
くと決めて発表したということです。
念のために記しておきますが、私たちは「原発」反対派に有利なルール、選
択肢にしようと考えているのではなく、推進派にも反対派にも不利にならな
いよう努めています。
2012年1月17日 | コメント/トラックバック(1) |
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コメント
意見の結論:”即刻廃止”を入れてほしい。
理由は二つ。①署名を集めた時の文句。
②原発の瞬時の事故の大きさと地震の心配。
①の理由”賛成の人も反対の人も原発国民投票をしましょう。”と呼びかけたと思います。(間違っていたらごめんなさい。)
すると、賛成は容認ですむ。
反対の人は、すぐの停止~廃止を頭に浮かべて署名したと思います。
反対の人は”しばらく運転して”など頭に浮かべていないと思います。
すぐの停止~廃止の”即刻廃止”は選択肢としてあげるべきと思います。
もうひとつ②は、地震が起き原発事故など、時間に余裕はないからです。
たいへんなお仕事をしていただいているのに口を挟んでごめんなさい。
私も国民投票はしました。
私も皆さんの活動を応援しています。