「東電テレビ会議 49時間の記録」の上映会を行いました
<みんなで決めよう「原発」国民投票>の埼玉県賛同人会では、『東電テレビ会議 49時間の記録』(2013年、製作:OurPlanetTV)の上映会を開催しました。上映会スタッフより、報告を兼ねてこの記録映像の紹介をさせていただきます。なお、記録映像の詳細や今後の予定については、『東電テレビ会議 49時間の記録』の公式サイトをご覧ください。
2014年4月6日(日)、さいたま市にある武蔵浦和コミュニティーセンターで上映会を行いました。午前と午後の2回上映し、来場者は合計50名でした。若い人が少なかったのが残念でしたが、長時間の上映にも関わらず、皆さん最後まで熱心に視聴され、約半数の方がアンケート用紙に感想を寄せて下さいました。
映画は福島第一の現場と本店、オフサイトセンター、福島第二などいくつかのモニターの不鮮明な映像が並んでほとんど動きがなく、音声だけが頼りの異色のドキュメンタリーです(どこの誰が話しているのかが表示されるので、映像も必要です)。
会議で交わされる会話からわかるのは、私たちがテレビや新聞などの報道から得る情報から想像していたことと、実際に起こっていたこととのずれです。ヘリによる水の投下、海水注入、輪番停電――それらの背後で、こんな会話が交わされていようとは。事故に備える危機管理意識のなさが、露わになったのだと感じざるを得ませんでした。官邸や保安院、自治体によって操作される情報。その背景に、人命最優先とは違ったレベルの思惑も働いていることがうかがえ、戦慄を覚えました。
道路がふさがれ、協力会社も自衛隊も現地での協力を危ぶみ、物資も人も不足する。線量の高さから、一刻を争う作業すら思うように行えない……。いったん過酷事故が起これば、現場には人が近づけず、なす術がないという現実を改めて突きつけられますが、現場から遠い本店などの責任者が、それをリアルに感じていたのかどうか。本店で上役が放つ「早くやれ!!」の怒声が虚しく響きます。現場で大量の被爆をしながら、決死の覚悟で作業に当たった人達は、何を思っていたのでしょうか。
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「現場は頑張っていたが、東電内部だけでは対応しきれていない。本店の危機感のなさには、やっぱりな、と思った」
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「事故が起きたときの対応方法も廃炉にする方法も無いに等しい。現時点で原発を使い続けることは、間違っていると改めて感じた」
安全神話が崩壊した今、再稼働を考えるときに、過酷事故が起きることを想定から外すことはできません。この映画は、私たちが原発というエネルギーと向き合っていくときの、たいへん貴重な資料であることは間違いない。世界中の人に見てもらいたいと感じました。(向井)
2014年4月12日 | コメント/トラックバック(0) |
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