ブルガリア「原発」国民投票・現地レポート(第3回) by しばけん
「首相、突然YesからNoへ。」
国民投票は日本ではまだ行われたことがない。しかし世界では既に1100件以上も行われており、「国民の大事なことを決めるのは、国民投票で」が常識になっている。
ブルガリアでも1922年、1946年、1971年にそれぞれ、君主制から共和制に移行について、国家犯罪について、憲法についての国民投票が行われている。しかし、1989年の共産主義政権崩壊以来は一度も国民投票が行われたことがなかったが、今回、民主化して以来、初めての国民投票が行われることになる。
昨年11月に実施されたリトアニアでの「原発」国民投票は、総選挙と一緒に行われたため、政党は国民投票ではなく選挙のことに力を注ぐことになった。国民は原発に加えて、どの政党を選ぶかについても、考えなければならなかった。しかし今回のブルガリアの国民投票は単独で行われるので、選挙と同時に行われるよりも原発に焦点が当たりやすい。
今回成立したブルガリアの国民投票法はどのようなものだろうか。
基本的に、普段の選挙と同じように行われると報じられている。大統領が法令を発行した時点で、ブルガリアで市民権を持っていて、住所があり、拘留などを受けていない18歳以上のすべての人に投票権が与えられる。また在外ブルガリア人にも投票権が認められているが、投票できる場所は、大使館か総領事館のみである。
有権者は白い投票用紙に書かれた「新しい原発で原子力利用を発展させますか?」という問いに「はい」か「いいえ」を選んで、青いペンで記入することになる。
また今回の国民投票が法的な拘束力を持つのは、最低でも前回の2009年に行われた総選挙と同じ人数の投票が必要である。つまり4345250人(約60%)以上の投票が必要であり、そのうちどちらか一票でも多いという結果が出て有効になる。
ブルガリア国民は原発はコスト削減になる、または雇用を生み出すと思っているようで、原発に賛成派が多数を占める。ブルガリアの失業率は11.3%で、仕事を求める若者の海外流出も激しい。これはブルガリアの直面している大きな問題の一つだ。世論調査国家センターによると(1月6日現在)回答者の62.5パーセントが賛成。その一方で反対は37.5パーセントだった。
原発賛成派の圧倒的優勢かと思われたが、しかし投票の2週間前の1月12日になって、首相のボイコ・ボリソフが突然「国民投票で『No』とGERB党員や支持者に呼びかける」とTV7という番組で訴えたのである。これはGERB党員などを狼狽させた。僕もかなり驚いてこのことについて、ブルガリア市民に意見を求めると、意外にも彼らは冷静であった。なぜなら、ボイコ首相は意見をよく変えるので最後までわからないということだそうだ。しかし、この首相の「No」発言によって「No」と投票する人が増えるかもしれないと言う人もいた。
「新しい原発で原子力利用を発展させますか?」
投票日は1月27日。即日開票される。
次回はブルガリアの現在唯一の原発「コズロデュイ原発」について。
参考
東京新聞
Sofia News Agency 他
プロフィール
大芝健太郎 しばけん
26歳 フリーライター
「原発」国民投票賛同人
「原発」国民投票 調査団のメンバーとして
リトアニア国民投票も現地取材
月刊「社会運動」連載中
雑誌「NOU LIFE STYLE」他
Blog: http://shibaken612.blogspot.com
Twitter: https://twitter.com/shibaken612
2013年1月27日 | コメント/トラックバック(0) |
リレーメッセージ「第12回 千葉麗子」
大阪市、東京都で展開された「原発」住民投票条例制定請求の署名収集活動から1年が経ちました。立地先の住民のみならず、大量消費地で暮らす都市住民にも「原発」の問題に関わっていく責任と権利がある──そういった考えから、本会が多くの人々に呼びかけて起こしたこの直接請求運動は、市民自治の観点から歴史的な意味をもつものになりました。
今回の「賛同人リレーメッセージ」では、東京の請求代表人を務めた千葉麗子さんに、大阪の請求代表人だった今井一が話を伺いました。
記事中、千葉麗子さんの発言は「千葉」、今井一の発言は「今井」と表記しています。
今井 年が変わって随分たちましたが、明けまして、おめでとうございます。
千葉 おめでとうございます、本年もよろしくお願いします♪
今井 さて、去年は、千葉さんにとってどんな年でしたか。
千葉 うーん、激動の1年でした。特に、請求代表人の一人になって、「原発」都民投票条例制定を求める署名を集めたのは、心に深く残ってます。
今井 そう、ちょうど1年前にやってたよねえ。30万筆目指して毎日必死でした。
千葉 やってた、あの寒いなか!!!渋谷や新宿の駅前で、中学生の富樫泰良君や高校生の斎藤ニコラス君、それからシバケン(大芝健太郎)、ドッキョ(山本雅昭)という若い世代、そういうみんなと頑張りました。
今井 大阪でも同じ時期に市民投票の署名集めをやったでしょ。東京でも都民投票やったでしょ。今、東京とか大阪で、みどりの関係とか脱原発の関係とか、行政に注文を付けるいろんな動きが起きてるんだけど、それに足を踏み出したきっかけがね、市民投票や都民投票の署名集めの運動に参加したことだった。あれで目覚めたっていう人が多いのね。
千葉 うん、いる。
今井 だから、署名を集め終わって請求して、議会で否決されたけども、その人たちがまた新たなフィールドで元気に活動してるのよね。
千葉 そうそうそう、それを、現場で、ほんとすごく、「あ、この人もだ、この人もだ」っていうのは、若い世代のなかでは感じた。
今井 そういう意味で言ったら、辛かったけども市民投票も都民投票もやってよかったよね。
千葉 よかった。私もいろんな事やってるんだけど、こないだもね、国会前の反原連のステージのとこで司会やって、シュプレヒコールして、スピーチをやったときに、「え、レイちゃんって福島出身だったんだ」って、まだ知らない人もいて驚かれたんだけども、やっぱり自分自身が福島のね、あの酷い事故をきっかけに、何かをしなきゃいけない、何かを変えなきゃ、学ばなきゃいけないっていう気持ちで必死に過ごした1年だったから、まずはその、「署名」という手法、手段、ベクトルっていうところから入れたってことはやっぱりよかったの。というのは、すごく厳しい環境だったから。
今井 厳しかったよね、例えば、渋谷のあのスクランブル交差点で、早足で通り過ぎていくみんなに呼びかけ、立ち止まってくれた初対面の人たちに名前と住所と生年月日を書いてもらう。
千葉 それで、ハンコまで押してもらわないとだめだし。
今井 そう。みんなハンコなんてもってないから、たいてい拇印だったよね。なんか犯罪者みたいで嫌だって言われたりして。
千葉 そう。だから、デモはデモでもちろん、寒い中、雨の中、ずっと立ったりとか声をあげたりとか大変なことではあるんだけども、法定の署名集めはもう本当にもっと過酷な状況のなかでやったことだと思うんだよね。受任者もそうだし、私のような請求代表人もそうだけども、みんな、お手伝いの人たちも、やれハンコ、朱肉ねえ(笑)!それでそんな細かい作業を厳しい経験をしてきたからこそ、デモに行ったりとかするっていうのは、なんかすごく気楽で楽しく感じることすらあるのよね。
今井 僕はね、今の話聞いてて思ったんだけど、あの、デモはもちろん意味があるし、僕も時々官邸前集会には参加してるんですけどね、デモと直接請求の署名集めの決定的な違いはね、デモは、自分がその気になったら行けるんですよね。自分さえその気になったら、寒かろうが雨が降ろうがね、自分が行こう、と思えばやれること。だけど署名集めの大変なのは、他の人、他の人間をその気にさせなければいけない、という(笑)、
千葉 そう、そう。
今井 これが大変だよね。ふつう、住所、名前、生年月日を書いて拇印を押そうという気にはなかなかならない。
千葉 そう、ならない。
今井 脅したり殴ったりしてというんじゃなくって、ほんとに納得してもらって、署名・押印してもらう、と。これが大変なのよね。
千葉 そうそう。だからもう、説明して、同意を得なければいけないっていう作業が、まずデモよりもね、難しい点としてあった!
今井 そのデモが去年の夏以降徐々に盛り上がっていってね、
千葉 デモや抗議も、盛り上がったー。
今井 で、秋にピークを迎えて、すごかったじゃない。一時は10万人20万人に達して。総選挙の結果は、あんなふうではあったけど、官邸前集会にしろね、ほかの動きにしろ、何かどこかが確実に変わりつつあるよね。
千葉 ある!大飯原発が再稼働になったと。あのとき20万人ぐらい集まって、すごい人の波になった。でも今参加者は減ってるじゃないかって言ってる人たちがいるけど、私は全然そう思ってなくて、こないだも言ったのは、ヨーガも茶道も日本舞踊もそうなんだけど、家元があって、そこから分家が起きていくわけなんですよ。つまり、みんなが各地から、例えば大阪のみんなは現場に見に来て、あれを体感したわけだ。
今井 はい。
千葉 あのとき、20万人のとか。首相官邸前に、みんなバス出して来たり、各地から来たんだよね。あのときの何週間かのところで何回か、もしくは何回か通ったみんなが、それぞれ、各地に、例えば仙台に、九州は九電前に、北海道は札幌…といろんなところに行って、広げているじゃない?感銘を受けて、影響を受けて、それで各地での動きを起こしてるよね。大阪なら、関電前とか…全国今ではどこかしらでデモや抗議が行われてるもん。
今井 はい。
千葉 お教室もそうじゃない?だからそれと同じだと思っていて、数は、全部トータルで全国の参加者人数まで混ぜたら誰もカウントができないわけだから!
今井 なるほど、うん。
千葉 私は、民意っていうのは育っていると思っているし、全然、その、数で減ったとかっていう感じはしてない。逆に広がってよかったね、っていう気持ちなんだ今。
各地に分散してった方がよかったんだから。東京だけでやっててもしょうがないわけだしね。みんな通えないんだから!
今井 あと、千葉麗子さんと言えばですね、リトアニアまで行ってくれた。「原発」国民投票の調査・取材で。
千葉 ねー♪
今井 あの寒い寒いリトアニアに。
千葉 面白かったねー。
今井 それでね、僕はもう麗ちゃんにほんとに感謝してんのは、あの時に、若い人を連れてってくれ、連れてった方がいいよと助言してくれた。あれで、山本君(ドッキョ)と、大芝君(しばけん)に声をかけたわけですよね。で、この二人が大活躍してくれて、もし麗ちゃんが言ってくれなかったら、僕はこの二人を連れて行くということを思い浮かばなかったと思う。だからね、ほんとに感謝してます。
千葉 あのときはもう、ほんとに、自分のなかでどういう気持ちだったかっていうと、やっぱり世代が高い方々だったりとかっていうのは、市民活動も上手だし、プロフェッショナルであるし、今までもやってきてるわけだからね、そんななかの枠だけではなくて、やっぱりね、若い世代が見なかったら、次に伝えることが、このウチの会もできないからね、下が育たないっていう。
今井 うんうん。
千葉 だから、ドッキョもこれから伝えていってほしいし、あと、シバケンなんかも、それがきっかけでね、世界に対しての目をね、向けるようになったじゃない?ドイツに今回ね、旅立ったっていうことは、すごく大きい。成長して、またスキルを持ち帰ってくれると思うしね。
今井 そう。シバケンなんて、ブルガリアでの「原発」国民投票の現地取材に入って、うちのウェブサイトに1月下旬からリポートを連載ですよ。
千葉 すごい。
今井 とにかく、何でリトアニアまで赴いたかっていうと、住民投票は、日本でもう400件以上、巻町や御嵩町や名護市でやってんだけども、国民投票は1回もやったことがないもんだから、みんな具体的なイメージ、感じがわかんないのよね。
千葉 うん。
今井 僕はスイスやフランスやロシアで、国民投票の現場を何回も見聞きしてるけど、うちの賛同人や仲間はそうじゃない。だから、国民投票の現場をまず見てもらわないといけないと考えて、それで今回9人で赴いたんだけど、どうですか、やっぱり現場見て、何か感じるところありました?
千葉 うん、感じた。私はね、もうね、なんか、「あ、これいけるな」って思ってたよね。だってみんなは、なんだっけ、あのときさあ、行く前まで、日立の「原発」新設を、賛成する人が多いだろうと、
今井 多いだろうと、きっと多いだろうと。
千葉 そうそうそうそう、うん、そう言ってたわけだけども、私は世界的な動きを見てたら絶対に、パブコメの結果もそうだけども、日本では脱原発が7割8割っていうのを信じているし、ある一部の、一定の儲かる人たち、原発の恩恵を受けてる人たち以外は、ほとんどは危ないものはいらないって言うのに決まってるから、勝つ。勝つというのはその、新設は反対っていう人たちの方のが声は大きいだろうなあ、と思ってた。
今井 ところがさ、リトアニアでは国民投票と同時に行われた国会議員選挙の結果だけ見たら、緑の党のメンバーとかは全員落選してるし、反原発はみんな落選してたよね。でも、国民投票では6割以上が「原発」反対。
千葉 そうそうそう。だから、そういうことを現場で直接体感し目の当たりに見れたのはすごい面白いよね。行って本当によかった。
今井 12月の総選挙が終わったあとね、「もう国民の馬鹿さ加減にうんざりしてる」とか「こんな愚かしい自民党を原発推進の人たちを勝たせるような、日本人なのに国民投票なんかとても危なくてやってられない」と、たくさん事務所に電話があったんですよ。
千葉 そうなんだ?
今井 だけど違うんだって。日本人が愚かしいんじゃなくって、ルールがおかしいんだって。あのね、さっきも言ったけど、リトアニアの人、国民投票で65%が反対したリトアニアの人だって、反原発の国会議員は一人も通ってないわけだから、ルールがそういうルールだから、日本人が馬鹿なんじゃなくってね、ワンイシュー(単一案件)では争わない選挙、ましてや小選挙区制のルールでは、反原発の意思は通らないよね。
千葉 通らないと思う。これはあと何年も変わんないんじゃない?うん。選挙では。だから、国民投票が大事だってことを言ってるわけでしょ、私たちはずっとね。
今井 麗ちゃんの前にこの欄に登場してくれた笹口孝明さんが、原発がいるかいらないかも、もちろん大切な問題だと。だけどその前にね、主権者がちゃんと自分たちで決めてるのかどうか、自分たちで自分たちの未来を選べることができるのかどうか、そっちの方がもっと大事だってこう、おっしゃったのね。
千葉 言ってる、はい。
今井 だから、我々の仲間でもね、絶対に反原発が勝つんだったらいいけども、負ける可能性があるんだったらやらない方がいいっていう人が相変わらず多いんだけども、それは違う。麗ちゃんもリトアニアの現場に行って、ドッキョやしばけんと一緒に調査・取材して、賛成の人も反対の人も、国民投票で決めることについてはこれでいいというふうに言ってたけども、
千葉 そう、言ってた。
今井 どうかな、麗ちゃん、改めて、勝ち負けじゃなくって、この一人ひとりが首相や議員と言う代理人に委ねず自分たちで直接決めるっていう大切さみたいなものも今考えてる?
千葉 うん、感じてる。感じてるし、同じようにこの先伝えていかなきゃいけないね、民主主義ってことでしょ。それも間接な民主主義じゃなくて、直接でね。
今井 直接でね。
千葉 そう。そこの大事さっていうのはみんな徐々にわかってくれるんじゃないかな。もうだって、総選挙があんな結果になって夏の参院選でもまぁそんな劇的には変わんねーだろ、みたいな気持ちになってるし。もう1回参院選で負けて、自民党が勝って、原発推進になって、もっと再稼働されてってどんどんならないと、じゃあ国民投票だ!って声あげようよ、っていうところまで、いかないのかもね(苦笑)?
今井 なるほど。でも、うちの会としては、参院選と「原発」国民投票の同時実施を求めていくけどね。
今井 あとね、麗ちゃんは芸能界の人ともお付き合い多いじゃないですか。海外、特に欧米の人に比べて、日本のアーティストとか、役者、俳優、歌手みんな含めてだけども、なんでこんなに原発について、別に反対って言わなくちゃいけないって言ってんじゃなくて、賛成だったら賛成でもいいんだけど、なんで口をつぐむのかな、こんなに。
千葉 ほんとに不思議だね。私、アンジェリーナ・ジョリーとか好きだけどさぁ、金がどうのこうのっていうことじゃなくね、いやもちろん彼女はセレブだけども、そういうこととはさておき、孤児院だったりとかね、孤児の問題に、社会問題に目をつけて動くじゃない?みんな、自らの意思でね。
今井 自分自身も、子どもの養育を引き受けたりしてね。
千葉 そうそう、養子としてね。経済的に余裕がある人はそうしたりとか、自分ができる範囲のなかでボランティア、つまりその、ヨーガだと「カルマ・ヨーガ」って言って、無私無欲の精神で何かをするっていうことが基本、であるんだよね。日本はどうなんだろうね。無宗教にほとんど近い。クリスマスは騒いで、お正月はしめ飾り飾って、神様っていって全然輪廻転生も信じてない、ヒンドゥーじゃないしね。そんななかで、もうほんとにボランティアっていうと逆に毛嫌いされる言葉だったりとかね、そこに対する、まず精神がね、違うよね。馬鹿にされたりするでしょ、逆に。
今井 そう。
千葉 偽善者かって言われてしまうね、なんか妙に、出る杭は打たれるし、打つしね、足の引っ張り合いをする、っていうところが日本人のなかにはやっぱりすごくあるよね。私なんか全然、お父さんもお母さんも、どっちも生粋の日本人で。でも、私は韓国人の友達もたくさんいるし、アメリカ人にも、みんな、いろんな国に友達たちがいるからね!馬鹿馬鹿しいね、差別もそうだけども、それに、なんか近い感覚なんじゃない?狭い島国のなかで、ねぇ。
今井 内の会の賛同人でもある写真家の藤原新也さんとも話したんだけどね、藤原さんが、自分たち、このいわゆる文化人とかアーティストと呼ばれている人たちの役割っていうのは、普通のサラリーマンとか公務員がなかなか言えないことを、堂々とね、これ、おかしいじゃないかと世間に発する役割も背負ってるっていうふうに言ってるわけね。
千葉 うん。
今井 ほんと、そう思うのよ。
千葉 あたしもそう思う。
今井 ところが、むしろ、今パン屋のおっちゃんとか、豆腐屋のおばちゃんの方がはっきり原発について物を言ってる、賛成であろうが反対であろうがね。アーティストの方が逆に口つぐんで、なんか公務員みたいでしょう。公務員アーティストと呼びたい。もちろん公務員だって自由に発言できるんだけど、ほんとはね。
千葉 だから私もチバレイってやっぱちょっとすごいねって言われたのは、私には何も失うものも怖がるものもないから、経団連会館前抗議に足を運んだ1年でもあったのね。で、それって実はすごいことらしくて、つまり経団連会館、あそこの抗議には、なかに電事連も入っていて、つまりそのレコード会社もそうだけど、芸能プロダクションだったりとか、メディア、放送に関わるところ(笑)!
今井 そう、そう、そう。週刊誌も何もかもね。
千葉 うん、すべてを関わるとこなのね。だから、あそこの前で、「電事連解体!八木黙れー」とか「米倉黙れ!経団連解体―」とか!!!
今井 はっはっはっはっはっは(笑)
千葉 「再稼働はんたーい」とか「命を守れー」とか「八木出てこーい」とか、「米倉黙れ」ってみんなでシュプレヒコールしてるわけでしょう、何百人っていう仲間たちと。あたしは全然、そういう立場ね、もうアイドルをね、20歳で辞めたからいいけど、でも、そこを怖がらずに出てくるアーティストたちがもっと増えないかなぁ?と!
今井 そう、その通り。なんで坂本龍一や斎藤和義らだけなの、という感じやね。
千葉 そうだね。
今井 もちろん声を上げてる人はけっこういるけど。もっとメジャーな人が覚悟を決めて声を上げないと。黙ってることは容認するということなんだよね。で、今、私たちの生き方が問われてるんですよ。
千葉 そうだと思う。今、過渡期に入ってくるんじゃないかな、こっから、の1年が。
今井 そう。どんなふうに生きていくのか、ね。
千葉 そう。
今井 だから、我々が東電について批判をしたり、政府について批判をしたりすると同時にね、自分の生き方を問い直さなかったらねえ。
千葉 うん、いけないと思う。
今井 ねえ。
千葉 だから、あたしもそうでしょ。離婚したら離婚したっていうプライベートな話だけども、それなりの責任と覚悟を背負う。シングルマザーになるってことを選ぶんだったら、それについてのリスクも伴う。当たり前。そこに関しての責任や覚悟を取れない、で、旦那に我慢してる人は世の中いっぱいいると思うよ。だからそれと同じだと思うよ。誰もが公私ともども、自分の生き方だったりとかっていうのを見極めて、リスクを背負うところは背負う。
今井 そう。それでね、だから、都会の人は「ああ、福島の人はかわいそうだわ、1年半もあんなところに住んで」とかね、「故郷追われて」とか、かわいそうだかわいそうだと言ってるくせに、原発については自身で何も言わないというね、
千葉 そうだね。
今井 これがもうほんとによくないよね。ほんとに、ほんとに福島の人がかわいそうだと思うんだったら、勇気を出して「原発」のことは勝手に決めるな、自分たちに決めさせろという声をあげないとね。
千葉 うん。
今井 だって、これ、このままだったら安倍さん、どんどん再稼働するよ。
千葉 そう。
今井 最後に、3月10日に僕らは日本で初めての国民投票を求める、原発国民投票求めるデモと集会をやります。まあ、これまで反原発のデモはね、もう日本国中、毎週のようにあちこちで行われたけども、国民投票求めるデモって1回もやったことないでしょ。日本という国が始まって以来ね。
千葉 うん。新しいね!
今井 そう。で、それのデモと集会を3月10日にやるんですけども、麗ちゃんにもいろいろ手伝ってもらいたい。どうですか。
千葉 ねえ。画期的な運動だから、やっぱり今までの市民活動というイメージを拭い去るぐらいのかっこよさだったりとかシンプルさだったりとか、そういうのでやりたいよね。
市民活動は、素晴らしいし、尊敬すべきものだし、大事なことです。もちろん!なんだけども、そのなかでも今度はそれを、昔の、何十年も前の人がやってたテイストではなく、よりスマートなものにブラッシュアップしたい。フライヤー一つとっても、レイアウトもデザインもダサくていいっていうのじゃなくて、市民運動が、一番、いろんな意味で一番かっこよくて、一番最先端いかないとダメだ思う。結局は、どのように、今の時代の子たちに受け入れられるように、変化させて落とし込んでいくかっていうことだと思う。あと、うちの会には、浅田次郎さん藤原新也さん、坂本龍一さん、俵万智さん、大橋巨泉さんなんて有名な賛同人がいっぱいいるんだから、そういったみなさんにも3.10のデモや集会に参加してほしいよね。
今井 そうだね。3月10日にはね、ほんとにもうたくさんの人で新宿を練り歩きたいし、杉並公会堂も満席にしたいんですよね、1200席なんですけどね。とにかく、国民投票を求めている人が、日本にこんなにたくさんいるんだっていうことを見せたい。反原連の官邸前集会から可視化することの大切さ学びました。ウチは署名集めをたくさんしてます。これも大事なことなんですが、それと同時に声を上げてる人を目に見える形で示さないと。可視化をしてね、こんなにも求めてる人が多いということを見せるっていうのも大事だから、その一環としてね、3月10日はちゃんとデモをしようと考えたわけです。
千葉 初めてだからね。
今井 そう、日本初の国民投票デモだから、これメディアにも日本初だからということでPRをしようと思ってます。またいろいろお力添えください。
千葉 わかりました、はーい♪今年も、兄貴がんばろうね!
プロフィール
千葉麗子
(株)チェリーベイブ代表取締役
インテグラル・ヨーガ主宰
バックナンバー
2013年1月27日 | コメント/トラックバック(0) |
賛同人、署名者のみなさんへの御案内(2013-1B)
みんなで決めよう「原発」国民投票 事務局の今井一です。
2013年、2度目のお知らせ、御案内です。
字数が少ない項目から順に記してあります。御一読ください。
[1]各党に「原発」国民投票についての面談申し入れ
来週から2月中旬にかけて、各党の政策責任者に「原発」国民投票について面談する機会を得たいと考えています。「民主」「未来」「みんな」については、来週にも実現する見通しです。経過については、随時ウェブサイトに報告します。
[2]ブルガリアでの「原発」国民投票をリポート
27日に投票が行われるブルガリアでの「原発」国民投票について、本会は会の賛同人でもあるライターの大芝健太郎さんを現地に特派しています。すでに2回のリポートを掲載していますが、この後、投票日を挟んで、現地から数回のリポートを連載します。
⇒ リポートはこちら
また、96年に「原発」住民投票を執行した元新潟県巻町長・笹口孝明さんのお話も前編、後編の2度に分けて掲載しています。ぜひ御一読ください。
⇒ こちら
[3] 『原発、いのち、日本人』 がついに刊行
浅田次郎さん、藤原新也さん、谷川俊太郎さんら、この本の、語り手、執筆者は全員、みんなで決めよう「原発」国民投票の賛同人です。
『原発、いのち、日本人』(集英社新書/1/17発売)
クリックするとAmazonにジャンプします。
「原発」「いのち」「日本人」について個性的に語りながら、各人が 「原発」国民投票についての熱い思いも述べています。「原発」国民投票をPRするのに絶好の本です。ぜひ、友人や仲間にこの本の購読を勧めてください。〈アマゾン〉でも申し込めます(送料はかかりません)が、10冊以上でしたら送料不要で事務局から3日以内にお届けします。
[4]本会の共同代表について
事務局と全国の調整委員が、杉田 敦(法政大学教授、政治学者)、宮台真司(首都大学教授、社会学者)両氏を共同代表に推挙した件について、たくさんの賛同人より電話、Eメールなどで御意見を頂戴しました。
「賛成、了解」といった反応が大半でしたが、中には、承諾できない旨の意見もありました。決して難癖の類ではなく、冷静に理由を示されていました。これを無視することなく検討しましたが、就任を不可とするような決定的なものではないというのが私たちの認識です。よって、17日に正式に就任要請を行い、両氏に受諾していただきました。宮台氏は『原発、いのち、日本人』(集英社新書)の出版の集いの席上、杉田氏はそのあとの新年の集いの席上、同席した賛同人に向けて、所信を述べ挨拶されています。
お二人の「原発」国民投票に対する考えは『原発をどうするか、みんなで決める――国民投票へ向けて』(岩波ブックレット)の中で明確に示されていますが、来月、所信表明をウェブサイトに掲載する予定です。
[5]3.10集会&デモについて
3.11前日の3月10日(日)に、都内新宿で日本初の「原発」国民投票の実施を求める街頭デモを行い(午後4時~)、同日午後7時からは、杉並公会堂にて集会を開催します。このデモと集会には、首都圏のみならず全国のみなさんに参加していただきたい。首都圏での参加者を1200人、それ以外からの参加者を300人と、控えめな目標を設定しています。
⇒チラシ(pdf)
関西、東海では、すでにパスをチャーターして参加する準備を進めています(これだけで100人)。因みに、それにかかる交通費の半分は会が負担します。
それで、
(1) すでに第1次チラシ・ポスターが刷り上がっているので、これを活用していただきたい。新リーフレットとあわせてお届けすることも可能です。30部~1000部まで対応。代金も送料も不要です。申し込みから数日以内にお届けします。申し込みは⇒ info@gkokumintohyo.com
(2) 本日より、参加確約状況を示す棒グラフをウェブサイトに載せ、ほぼ連日更新していきます。賛同人のみなさん、ご自身そしてお仲間の「参加」が固まったら、「3.10」という件名で、ここにメールを下さい。
⇒ info@gkokumintohyo.com
メールには把握した参加人数と共にお名前・居住地域(埼玉県とか熊本県とか)を記し、[デモ&集会参加][デモのみ参加][集会のみ参加]のいずれかを明記してください。
※新リーフレットの送付申し込み依頼が、北海道から沖縄まで、この2週間で100件近く来ました。ありがとうございます。引き続き受け付けていますので、どんどん申し込んでください。
2013年1月24日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:ニュース メルマガ 事務局からのお知らせ
リレーメッセージ「第11回 笹口孝明(元新潟県巻町 町長)後編」
日本で最初に住民投票を行なった新潟県巻町、しかもテーマは「原発」。インタビュー前編では、巻町で住民投票を行うに至った経緯と、住民投票に対する笹口さんの考えについて伺いました。
インタビュー後編では、「原発」住民投票後の巻町や人々の様子について聞きます。
記事中、笹口さんは「笹口」、遠藤さんは「遠藤」、大芝さんは「大芝」、今井一は「今井」、と表記しています。
遠藤:私はずっと巻で育ったんですが、実は原発がどうとか、住民投票がどうとかこれまで一度も考えたことがなかったんです。でも、最近、小さい頃一緒に遊んでた印刷屋さんのIさんの家の人たちが原発推進だったという話を親から聞いてびっくりして。なんか、ちょっとリアルに当時の状況がイメージできました。
大学に入って勉強し、大人になって初めて、あの住民投票の意義がちゃんと理解できるようになり、今になってわかるんですけど、あの時に懸命に動いてくれた、たくさんのみなさんがいたからこそ、今の巻町があるんだなあと思って。そういう選択をしてくれたことがすごく嬉しくて。だから私はこの巻町が自分の故郷っていうことを、すごく誇りに思っています。
笹口:さっき遠藤さんが名前を出したIさんのエピソードを2つ話しますね。一つはね、私、ライオンズクラブに入っていたんですよ。Iさんも今商工会の方をやっているんですけど。
遠藤:ああ、Iさんのおじいちゃんですね。
笹口:そう、その人が、後に原子力懇談会の会長さんになった人だったわけだけれども、そのときIさんも私もライオンズクラブに入ってました。ライオンズクラブというのは政治活動をしちゃいけない組織なんです。それで、私は「巻原発・住民投票を実行する会」の住民運動は政治活動じゃないと思ったけども、やがて候補者を立てて議員さんを議会に送り込むような状況になり、見方を変えれば、私も政治の世界に首を突っ込んだことになると思いました。
ライオンズクラブのなかに政治に関わる人間がいる、それも選挙運動の責任者になった人がいるのはよくないと思い「辞める」と言ったんですよ。そしたら、「辞めるな」って止めたのがIさんだったんです。
なんでかっていうと過去にも議員さんやってた人、選挙に出たことがある人がいたりして、笹口さんがやめると筋が通らなくなるから辞めないでくれと。まあ、結局辞めるのに二度失敗して、三度目にはいきなり辞表を出して辞めましたけどね。
「実行する会」の代表と「原子力懇談会」の幹部との間でそういうやりとりがありました。だから別に、その、いがみあってつかみあいの喧嘩をしていたわけじゃない状況だったんです。そして今、Iさんは商工会の会長さんをやっています。その商工会長さんが、ある時ね、まだ福島の原発事故が起こる前だけど、「笹口さん最近また、あのとき原発つくっとけばよかったよねっていう声がだんだんまた高くなってきているよね」って私に言うんですよ。
一同:笑
笹口:「そうですか、私の周りにはつくらなくてよかったという人の声のほうが多いんですけれど」と私は言うんですけど。だからね、彼はカマをかけて私に言ってるわけじゃなくて、心底そう思ってて、そう言うんですよね。景気が悪いでしょ。だから商売も先細りしたり。原発建設があれば受注したりできたのが、また期待されると。あの頃とはまた違った形で原発についての期待感が増してきているんだと、彼は言うんです。ところが私には「原発」やめてよかったねって声がいっぱい届いているんで。そのギャップが面白いなと思うんですよ。
今井:悪気はないんだけど、本気で思ってるんですよね。
当時、明らかな原発推進の人っていうのは住民投票っていうのは嫌なんですよ。もう体制としてできあがりつつある中で「みんなで決めよう」となると困るから。だから私たちは原発反対運動をしていたわけじゃないんだけれども、みんなで決めようと言ったから、あんまり快く思われてなかったかもしれない。けれど、最近そういった人たちに会うと、少し態度が変わってたりするんですよね。例えば、蕎麦を打っている人なんだけど、この前、町の新蕎麦祭りでその人たちの蕎麦を食べに行ったんですよ。実は次に巻観光協会が主催する「郷土の料理とお酒を楽しむ会」に行くと、またその人と会うわけですよ。そしたら向こうから積極的にね、「笹口さんまたあの郷土の酒のときによろしくね」と言われる。そういう「こだわり」を抜きにして、そこで一番大事なのはその人とは一度も喧嘩したわけじゃないでしょ。人間として付き合ってて、ただ考え方や主張が違うだけで、だから考え方や主張が違う人と喧嘩しちゃいけない。そうやって時間が経ってくると、また仲良しになれて。普通の、逆に親しい関係になるかもしれないし。
今井:そうなんですよね。考え方が違うこと、主張が異なることを楽しまないとね。日本人は、特に日本人の市民運動家はこれが苦手かもしれない。
笹口:だから、遠藤さんが小さかったときに一緒に遊んでたというのもね。
遠藤:毎日遊んでましたね。
笹口:そう、本人に関係ない話だし、たとえ本人に関係あったとしても、仲良くしてたのを思い出してつきあいを継続したほうがいいと思うんだよね。「原発」に賛成か反対かということに囚われる必要はないです。
今井:遠藤さん、ありがたいお言葉ですね(笑)。大芝くん、何か伺いたいことがあれば。
大芝:住民投票をする前とした後で一番何が変わったかというのをお聞きしたいなと思って。例えば、その後の選挙だったり政治意識の高さだったり。民度が上がるっていうのを住民投票やったところでは聞くんですけど、実際にその政治意識とか、そういうことって何か感じられることがあったら…。
笹口:あのねぇ、巻の住民投票が終わったあとに、マスコミのみなさんだとか学者のみなさんが来たりだとかしましたからねぇ。卒論書く人もけっこう来たり。だからそういう意味で、巻町は民主主義の学校だと。ありとあらゆることをやったわけですよね、選挙、リコール、直接請求、そして人権擁護委員会、裁判だとか、主権者としてやれることはみんなやりました。
今井:時間とお金と労力を費やして。
笹口:そう。ほんとに色々なことをやって、「民主主義の学校」だとか言われたけれど、巻町民が一番望んでいたのは「普通の町」になりたかったっていうこと。これが一番の話で、言いたいことが言えない、原発の話は差し障りがあるからできない、でもひょっとしたら自分の考えとは違う方向に、それも意思表明する機会もないまま、ぐーっとなんかいっちゃって、一生自分の思いを閉ざしたままでいなければならない町になっていたかもしれない。だからそういうのが普通に、私はこういう考えですって言えて、あんた違うのね、ってお互いに言い合えて、でも結局私の考えもあるし、あんたの考えもあるし、また別の人の考えもあるしって、それらをまとめて整理した上で、町の方向なり行政が動いてくれればいいねって。それが普通の町ですよね。それをみんなが望んでいたんです。
ただ原発のことに関しての意識はどこの町のどこの住民よりも、場合によったら資源エネルギー庁の人たちよりも高かったかもしれない。資源エネルギー庁のS室長さんっていう人が巻に来てね、巻町(まきまち)と言わずに巻町(まきちょう)の人はね、まきちょうの人はね…なんて言ったりしてたけど。
その資源エネルギー庁の人が巻にきて、原発のについて町民に講演をしたことがありました。それをテレビで見ました。推進派の人しか会場に行ってないんだけど、その推進派の人たちから非常にクレームが出ていました。
今井:どんなクレームですか。
笹口:「そんな易しい初歩的なことばかり言うなら、この町に来るな」というクレーム。そんなふうに推進派の人たちが言ってるんですよ。巻町民というのはあまり知識がないから、この程度の話をして教育しようと思ったんでしょうけれども、そんなどころじゃない、Sさんが知ってるような何倍もの知識や情報を町民は持っていたわけです。
今井:それは、ずっと昔からそうだったわけじゃなく、住民投票で決めるとなったからですよね。
笹口:そうです。自分たちで町の将来を決める。だから、すごく勉強したんです。ただし、勉強したけれども、なりたかったのは「普通の町」。「普通の町」になりたかったの。当時は進んだ町として、なんかいろんな提案をしたり、動きも少しはあったけれども、そういうのも消えていって、結局普通の町に戻ったと。何事もないような町に最後は戻った。
ただ、あの、なんていうんでしょうかね。普通の町に戻ったんだけれども、自分たちで自分たちの将来を決めたという自負というか自信というか、この事に対しては自分たちが一生懸命に勉強して自分たちが決めたんだという満足感や誇りを持ったんじゃないかなあと。
で、私たちの「実行する会」の仲間で田畑護人さんっていう人がいるですが、彼がね、「よく原発誘致して活性化をっていうけど、町の活性化ってなんだ?」って。「住民投票こそが町の活性化」だって、彼はそういうわけ。活性化っていうとね、なんかいっぱい箱モノをつくったりして、いろんな事業がきたりして、経済的に良くなれば活性化なのか。それともイベントやスポーツや祭なんかやったりして盛り上がって楽しければそれが活性化なのか。
私が浜岡原発に見学に行った時に、浜岡原発が3号機だったのか、それとも4号機だったのかちょっと忘れたけれども、何号機をつくって町を活性化しようっていう垂れ幕がかかっていましてね。私はそれを見て、ええって思いました。巻はね、推進派の人たちが1号機をつくって活性化しようとしたのに、ここは3機までつくってまだ活性化してないのかよと、びっくりした記憶があります(笑)。
今井:福井は14機もつくっても活性化していないという(笑)。
笹口:活性化ってなんなのかっていう、私は未だに結論はわからないけれども、あの酒屋の田畑さんは住民投票こそが活性化だと。自分たちで自分たちのことを決めた、そのために一生懸命に考えた。場合によっては家族と口論になったりしながらも、自分たちのことを決めていったという。それを活性化じゃないかというふうにあの人は言うんだけど、どうなんですかねぇ。
今井:私もそう思います。さすがは田畑さんですね。
遠藤:あの、私もずっと巻に住んでいて、巻って本当に普通の町だと思っていたんです。巻町の住民投票のこと調べようと思ってから、今井さんの本を読んだり、当時の新聞を読んだりしたんですけれど、1996年8月5日、住民投票の次の日の新聞を見たら『新潟日報』だけじゃなく、『朝日』も『毎日』も全国紙が、巻のことを一面トップで大きく載せていて、それを見て感動したんですよ。まさか自分の育った巻町がこんな…
今井:扱いを受けていると。
遠藤:そう。びっくりして、本当に震えて。で、福島の事故が起こって、原発の問題とか住民投票とか国民投票に関心が高まっている中、巻町がまたスポットライトを浴びてもいいんじゃないかなと私は思っているんですが、笹口さんはそれについてどう思われますか。
笹口:あの、昨日映画(『渡されたバトン〜さよなら原発』(池田博穂監督))撮影の人たちの会で、乾杯の音頭の前にちょっと挨拶してくれって言われたから行ったんだけどね、私が町長やめて県内のどこかの街を歩いていると、みんな、どこかで見た顔だと思って、振り返ったけれど、今どこを歩いたって振り返る人なんていない。そういう意味ではもう私は賞味期限が切れた人間だと話したんですが、あの福島のこういう事件が起きてから、またマスコミの方たちも取材に来たりして、原発を住民が一生懸命考えて止めた町だとして再び注目されるようになってきました。
注目されなくなって当たり前だし、注目されても当たり前だし、まあ、注目されようがされまいがどっちでもいいんじゃないかと。大事なことは、われわれがなんか勉強するときには、自分で考えたり、あるいは誰かから話を聞いて考えたり、色々なことを参考にしながら本も読んだり、あるいは誰かが公園のゴミを拾っているのを見たりしても勉強になるでしょ。だからその勉強するための一つが、巻でこういうことが行われたということであって、胸を張る必要はないし、首を垂れる必要もない。普通でいいと思う。どうだった、どう考えると問われれば、こうこうこうでしたと各自が思ってることを答えればいい。私はそう考えています。
とにかく、この町で住民投票をやってよかったし、最初に話したように、原発について一人ひとりがある程度学び、自分なりの考えを熟成するようになってきたんだから、私は県民投票でも国民投票でも、これを提起してもいい状況になっていると思います。大事なのは、人任せにせず自分たちで決めて自分たちで責任を取るということです。
新潟県巻町で行われた住民投票や国内外の各地で行われている住民投票・国民投票について知識を深めたい方は以下の書籍を是非ともご一読下さい。表紙の画像を左クリックするとAmazonのページに飛びます。
笹口孝明 プロフィール
昭和23年 新潟県西蒲原郡巻町生まれ。明治大学経営学部卒業後、笹祝酒造株式会社入社。
平成6年10月「巻原発・住民投票を実行する会」の立ち上げと同時に代表に就任。
町長リコール署名運動を起こし請求代表人となった後、平成8年1月新潟県・巻町長に就任。
平成8年8月4日、日本初の住民投票「巻原発・住民投票」を実施した。
平成16年巻町長二期目の任期満了により退任し、現在は笹祝酒造株式会社の社長。
バックナンバー
2013年1月3日 | コメント/トラックバック(0) |
賛同人、署名者のみなさんへの御案内(2012-12B)
市民グループ[みんなで決めよう「原発」国民投票]事務局の今井一です。
年の瀬、みなさん、帰省や新年の準備などで忙しくされているのではないでしょうか。
2012年最後のお知らせ、ご案内です。少し長いですが、ご一読ください。
[1]総選挙の結果について
「原発」についての主権者の意思は「選挙」では汲(く)まれない──本会は、結成以来一貫してそう主張してきましたが、先の総選挙の結果は、それを如実に示しました。そのため、「負けるかもしれない」からと、これまで国民投票に反対してきた反原発派の人達の中からも「もう国民投票で止めるしかない…」という声があがり始めています。
それはそれでけっこうですが、私たちは、脱原発のためというのではなく、「原発」についての主権者の意思を政治・行政に反映させるために、国民主権を行使するために、何としても「原発」国民投票を実現させなければならないと考えています。それも、できるだけ早く。(本会のこの姿勢については、日本初の「原発」住民投票を執行した新潟県巻町の元町長・笹口孝明さんのお話をぜひ読んでください。http://gkokumintohyo.com/archives/6178 )
年が改まっても、引き続き、多数の主権者に「原発」国民投票についての理解を深めてもらい世論を盛り上げる活動を進めると同時に、「原発」国民投票法の制定に賛成する議員を増やす努力を重ねていきます。
具体的なことは以下に記します。
[2]新たな6つ折りリーフレットを作成
「原発」国民投票への理解を促し仲間を増やすために、会の活動や著名な賛同人などを紹介した「3つ折りリーフレット」をこれまで活用してきましたが、そうした記述に加えて、国民投票・住民投票についての解説や国内外での実施一覧表なども載せた「6つ折りリーフレット」を新たに作成しました。年明け11日に刷り上がります。このリーフレットを希望される方は、本会事務局にメールにて遠慮なく申し込んでください( info@gkokumintohyo.com )。50部~1000部まで対応可能。代金も送料も不要です。数日以内にお届けします。
⇒「6つ折りリーフレット」試作版(pdfファイル/1.2MB)
[3]『原発、いのち、日本人』(集英社新書)1/17発売
浅田次郎さん、藤原新也さん、谷川俊太郎さんら、この本の、語り手、執筆者は全員、[みんなで決めよう「原発」国民投票]の賛同人です。
『原発、いのち、日本人』(集英社新書/1/17発売)
クリックするとAmazonにジャンプします。
「原発」「いのち」「日本人」について個性的に語りながら、各人が「原発」国民投票についての熱い思いも述べています。「原発」国民投票をPRするのに絶好の本です。ぜひ、友人や仲間にこの本の購読を勧めてください。すでに〈アマゾン〉で予約を受け付けています。送料はかかりません。また、10冊以上でしたら事務局から3日以内にお届けします(発売日以降ですが)。送料不要です。なお、この本の出版を記念し、東京・大阪にてパーティを催しますので、ぜひご参加ください。
※参加申込など詳細はこちら↓の19(土)20(日)をご覧ください。
http://gkokumintohyo.com/schedule
[4]3.10に日本初の「原発」国民投票を求めるデモと集会
3.11前日の3月10日(日)に、都内新宿で日本初の「原発」国民投票の実施を求める街頭デモを行います(午後4時~)。デモのあとは、JR・地下鉄荻窪駅に近いモダンな杉並公会堂(1200席)にて午後7時から集会を開催。著名な本会賛同人が勢ぞろいします。このデモと集会には、首都圏のみならず全国のみなさんに参加していただきたい。あと2ケ月余りですが、事務局も全力で取り組みますので、ぜひご協力ください。1月中旬に第1次チラシ、2月中旬に第2次チラシを刷り上げます。詳細はまた後日に。
[5]「原発」国民投票に賛成と答えた議員らに呼びかけてティーチイン
「原発」国民投票の実施に関する公開質問状に「実施賛成」、「原発」国民投票法の制定に賛成と回答した議員、前議員らに出席を求め、彼らと私たちによるティーチインを開催します。日程は、上記3.10の前後に設定します。詳細は年明けに。
2012年、お力添えありがとうございました。来年もまた、引き続き宜しくお願いいたします。どうか良い年をお迎えください。
2012年12月30日 | コメント/トラックバック(0) |
リレーメッセージ「第10回 笹口孝明(元新潟県巻町 町長)前編」
笹口孝明 プロフィール
1948年 新潟県西蒲原郡巻町生まれ。明治大学経営学部卒業後、笹祝酒造株式会社入社。
1994年10月「巻原発・住民投票を実行する会」の立ち上げと同時に代表に就任。
町長リコール署名運動を起こし請求代表人となった後、1996年1月新潟県・巻町長に就任。
1996年8月4日、日本初の住民投票「巻原発・住民投票」を実施した。
2004年巻町長二期目の任期満了により退任し、現在は笹祝酒造株式会社の社長。
記事中、笹口さんは「笹口」、遠藤さんは「遠藤」、大芝さんは「大芝」、今井一は「今井」、と表記しています。
今井:笹口さん、きょうは東京から2人の若者を引き連れてお邪魔しました。2人とも、うちの会の仲間なんですが、大芝くんはジャーナリスト志望で、10月に実施されたリトアニアでの「原発」国民投票の現場にも足を運んでいます。遠藤さんは、慶應義塾大学で地方自治を学んでいるのですが、彼女は巻町の出身です。2人とも笹口さんに会いたい、話を聞きたいというので、その願いを叶えたということです。どうか御了解ください。
さて、私たちは「原発」を国民投票や住民投票にかけるための活動を進めているんですが、残念なことに、原発反対派の一定数の人がそれに強く反対しているんですよ。
例えば、30年以上反原発活動をやっている東京都議が、「原発」都民投票条例制定に反対にまわったりもしています。かつての巻町ではあり得ない話です。
笹口:何で反対してるのですか?
今井:その理屈は、絶対に勝てるんならいいけれど、負ける可能性があるから、やらないほうがいいというもの。私たちの会の賛同人で、「原発」都民投票の請求代表人を務めていた俳優の山本太郎さんまでもが、今は負ける可能性が高いと思うから反対と言って、賛同人を降りちゃったんですね。彼は、最初は、勝ち負けじゃない、勝ち負けと関係なく市民自治のためにやるべきだって言っていたのに…。今回の知事選で宇都宮健児さんがなぜ「都民投票条例の知事提案」を約束できなかったかというと、それはそういう人たちに気兼ねしたからです。きっと。
笹口:なるほど。
今井:で、私はまずそのことを笹口さんに伺いたいのですが、1996年8月4日に、日本で最初に住民投票を執行された、しかもテーマは「原発」。そして告示の日に出された「巻町民へのメッセージ」は非常にフェアだったと思うんですよね。条例に記されている「町長は住民投票の結果を尊重する」とはどういうことなのか、と。賛成多数なら建設の方向に向かい、反対多数であれば原発建設は認めず町有地を売却しないと、メッセージに明記された。どっちになっても、私はそれを尊重する。反対多数だったら呑むけれども、賛成多数だったら無視するなんて書いてないですよね。そのことをなかなかわかってもらえないんですよ。負ける可能性があったら、国民投票や住民投票を仕掛けたらダメとか求めたらダメという人がけっこういるんです。それについて、笹口さんどうお考えですか。
笹口:原発ができるかできないかというのがきわめて大事だからこそ、原発がテーマになって、住民投票するかしないか、主権者である国民がそれをジャッジするしないということがテーマになっているわけだけれども、その大事の前に、まず民主主義っていうのはなんなのか、主権在民とはなんなのかっていうのが一番大事。別な意味ですごく大事ですね。
原発のことについては、国民一人ひとりが原発が必要だと思ったり、あるいは原発は危険だからいらない、ただちにやめるべきだとか何年後にやめるべきだとか、色々なそういう国民一人ひとりの選択があると思うけれども、まずその国民が原発のことをよく勉強して、理解していること。そして、自分のこととして問題意識を持っているかいないか。それがまず根底にあって、そして一人ひとりが熟慮をできる環境にあること。みんなが熟慮するためには、情報が提供され、それをみんながつかんでなけりゃいけない。
だから、仮に今から3年くらい前に原発問題を国民投票にかけましょうといっても、3年前だったら私は無理だったと思う。というのは、国民が原発問題を本当に真剣に自分のこととして考える姿勢があったかどうかということが問題だし、情報がよく提示されていたかどうかということも問題です。そして考える時間があったかないか。そのどれをとってみても今から3年前だったらいわゆる国民投票のテーマとして提起はできるけれども、ただちに投票というのは難しい。いろんなことを…
今井:条件が整っていないと。
笹口:熟慮することが必要だし、賛成論・反対論が意見を交わしてそれをまた国民が見たり聞いたりということが必要だったと思うけれども、今、福島のこのすごい事故が起こったことを受け、原発のこと、放射能のことをみなさん自分のこととして十分考えている。国民一人ひとりが。全部じゃないにしても、かなりの情報が流れているし、その情報をみて、勉強している。しかも一年半もあの事件から経っていて、原発の再稼働を進めようとしているとか、またさらにいろいろなことが起きている。それを見ながら、事故が起こったときには「原発」反対とばかり言っていたが、実際に経済的な問題とか、産業的な立ち遅れがどうだとか、原発なしに次のエネルギーはあるのかとか、自然エネルギーが育たないじゃないかとか、いろんな推進派の逆襲もあった。
今井:まさに逆襲ですね。
笹口:だからね、鳴りを潜めていた人も、「原発」なしで本当に大丈夫なのかと新たなディスカッションが始まりつつある。
今井:賛否両方が土俵に上がってきたと。
笹口:そうそう。そういう、賛否両論が成立するような状況にまでなってきた。こういうときこそ、原発について、国民的な立場で、一人ひとりがある程度自分なりの考えが熟成されつつある。いやもう、されているかもしれない。
こういう状況ではね、私は県民投票でも国民投票でも、その地域にとってのテーマとしても、あるいは国民的なテーマとしても、十分提起されてもいい状況になっていると思います。
今井:なるほど。状況は3年前とは格段に違いますよね。それはもう誰もが認めざるを得ない。普通にね、魚屋のおっちゃんや、乾物屋のおばちゃんが原発について客と普通に語り合うような時代になりました。前はあり得なかったですから。この町でも、ガンガン話してたのは、桑原正史さんや高島民雄さん、佐藤勇蔵さんら数人でしたからね(笑)。でも、今は違う。
で、さっきの話に戻るんですが、それはわかっていると。わかっているけれども、メディアはいい加減だし、日本人は情報に流されやすいから、やったら負ける。だから国民投票や住民投票をやることを許さない。という人が多いんですよ、反原発派の中にもね。
彼らが主権者の決定権を阻んではいけない、一人ひとりの権利なんですよ。原発推進を選ぼうが、反対を選ぼうが。その選ぶ権利までを奪っちゃだめ。
だから自分の思う通りの結果にならないかもしれないから、都民投票はやらせないとか国民投票をやらせない。あるいは「原発推進」の自民党が大勝しそうだから選挙はやらせないというのはだめでしょう。その時点でどこが有利であろうが、衆議院も自治体選挙も必ず4年以内に選挙をしなくちゃいけない。笹口さん、そのあたり、最初に住民投票を執行された元首長としてどうですか。
笹口:私がさっき言ったように、国民、都民、あるいは県民が十分もう論議もできて熟慮を重ねて、県民投票なら県民一人ひとりが意思決定できるような状況にもうほぼあると思う。現在、一人ひとりがジャッジできる状況にあるわけだから、あとはそれがどういう結果が出るかということについて、自分の思った通りの結論が出なきゃ嫌だなんていうのは、一つのエゴだと思いますね。
国民、県民は「原発」をどうするのかを選び、決める権利があるし、まさにジャッジする立場にある。現在は間接民主制が定着していますが、生命・健康・財産等に関係するきわめて重大な決定事項に関しては、やはり主権者である国民、住民に直接考えを聞く必要があります。単一テーマについて国民、住民に問いかけたときに、主権者である国民や住民が直接結論を出したなら、何がなんでも尊重しなきゃいけない。単なるアンケートじゃないし、ムードでもなく、「どっちが好き?」ってやったわけじゃないんだから。
今井:熟慮している。
笹口:そう。熟慮して、この問題についてよくあなたたちは勉強してるから判断できるでしょ、だからやりますから。あなたたちは主権者として、私たちみたいな少数の政治家の考えじゃなくて、主権者自ら判断してもらったその結論に従いますから、どうか判断してくださいというのが国民投票であり県民投票なんだから、やる前にどの結論だったら尊重するし、どの結論だったら尊重しないなんてのはあり得ない話ですよ。
今井:ということは、笹口さんがもし8月4日に町有地を東北電力に売却してもいいという結論が出たら、当然その結果に従っていたわけですね。
笹口:はい、もちろんです。私は住民投票の執行者としてまったく中立で、公正な立場にありました。それで、もし仮に私が投票の結果を町長として執行するにあたって、示された投票結果が個人としての自分の本意じゃないとしたなら、私はやっぱり辞任すべきですよ。こういう町民が、こういう結論を出して選んだ以上、こういうふうに進むべきである。しかし私は心の中では、それと違うことを信念として実はもっていたから、私は投票結果の執行者としては適任じゃありませんと、辞任すべきですよ。町民の選んだことを信念として執行できる、町長をまた選んでもらえばいい、と思うんですよ。
今井:なるほど。そういう覚悟だったんですね。
さて、若い2人何か伺いたいことがあれば。
遠藤:私は巻町で生まれて巻町で育ちました。今は慶應大学の法学部で、市民自治について学んでいます。住民投票が行なわれた時は5歳で、これまで詳しく知らなかったんですが、大学に入ってからそれが歴史的な出来事だったことを知り、とても誇らしく思っています。と同時に、巻で起こったこと、巻町民がやったことを、もっともっと全国の人に知ってほしいという思いがあります。
それで、さっき話題になった笹口さんの「巻町民へのメッセージ」ですが、私もあれを読んですごく感銘を受けたのですが、この最後の一行に「巻町の将来は、巻町民みんなで決めてください」っていう言葉がありますよね。そうやって町の将来の選択について、巻町民の判断を信じることができたのはどうしてですか。
笹口:その住民投票の前の状況として、巻町民は27年間の長きに渡り原発について、苦しみ悩んできて、声に出せたか出せなかったかは別としても、一人ひとりが思いをもっていたから、だから責任をもって一票を投じられたわけですね。当時買収とか、なんとかツアーとかいうのがあったとしても、それはほんの一部の話であって、そんなお金で買収されるような性格の投票じゃありませんでした。自分の将来、自分の子どもたちの未来がかかってるんですから。一人ひとりが責任をもって投票するっていうのは明らかでした。
今井:目先のことじゃないんですよね。
笹口:記者会見の時だったか、誰かが、私に買収とかなんとかで愚かな結果が出たらどうするんですかっていう質問をしてきたから、私はそんなことはないと。ないけれども、仮にあなたが心配するようなことがあったとしたら、巻町民はその程度でしかなかったということなんですよ、と答えました。
今井:そして、その程度じゃない町民だったっていうことがわかったんですね。
笹口:そうです。だから逆に言うと、その程度の町民じゃないから、私は、巻の将来は巻町民みんなで決めてくださいと言ったわけだし、将来を決めるに足る町民だったわけですよ。
バックナンバー
2012年12月27日 | コメント/トラックバック(3) |
「討論・新政権にどう対峙するか」を開催しました
12/22(土)に当会が開催した「討論・新政権にどう対峙するか」は、約60人の方が会場を埋め尽くし、
熱気に包まれた会となりました。
パネリストとして登壇してくださった皆さん、参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました。討論会を終え、スタッフ一同、国民投票を実現したいという気持ちをより一層強く持つようになりました。
当日の模様は、翌12/23(日)の東京新聞朝刊に掲載されています。
また当日はIWJ(インディペンデント・ウェブ・ジャーナル)が生中継を行いました。
現在(12/26)、アーカイブ動画が公開されています。
アーカイブ動画は、一定期間後にIWJ会員以外に非公開になることがあります。
当会のイベントは、これまでに何度もIWJに中継していただいております。
市民のためのインターネット報道メディア、IWJの会員案内はこちらになります。
2012年12月27日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:ニュース
資料:「核」、「原発」にかかわる住民投票の動き
日本でこれまで地方自治体の議会に提案された「原発」にかかわる住民投票条例案と、その議案がどうなったかを一覧にしています([国民投票/住民投票]情報室調べ)。
⇒「核」、「原発」にかかわる住民投票の動き(pdf 71kb)
2012年12月12日 | コメント/トラックバック(0) |