2月7日(日)韓国脱原発住民投票を学び、語る交流会 開催のお知らせ

下記のとおり、交流会を開催します。ぜひご参集ください。



「韓国ドラマより劇的?! 韓国脱原発住民投票を学び、語る交流会」
日時:2月7日(日曜日)15:00~17:00(受付14:45~)
会場:新宿区歌舞伎町2丁目19−13 ASKビル4階 会議室
講師:高野聡



韓国でも原発に関する住民投票が4回もあったって知ってました?

2014年10月三陟(サムチョク)、2015年11月盈徳(ヨンドク)と相次いで新規原発の賛否を巡る住民投票がありました。韓国政府は「国家の専権事項」とかで正式な住民投票とは認めなかったため、住民が一から住民投票を準備して行いました。結果はいずれも圧倒的多数で反対を表明、住民自らその意思をはっきりと示しました。

2003年と2005年には、核廃棄物処分場の誘致を問う住民投票が行われました。2005年は賛成率を競わせる政府主導の扇動的な住民投票だったため、地域に深刻な対立を引き起こすという苦い経験もしました。

そんな韓国の住民投票を巡る悲喜交々のドラマをぜひ知りたい!という方。韓国で脱原発運動をし、サムチョクとヨンドクの住民投票を直接その目で見てきた日本の青年が、その歴史と意義について語り尽します。写真や映像満載で現場のリアルな雰囲気もお伝えします。この機会にぜひ、韓国の脱原発運動、住民投票を一緒に学び合いましょう!

【プログラム】
14:45 開場
15:00 主催挨拶と八幡浜住民投票の直接請求についての報告
15:15 高野聡氏 講演
16:15 質問&ディスカッション
17:00 終了

*終了後、会場近辺の韓国料理屋で懇親会も行います!

【講師プロフィール】
高野聡。2010年に韓国にわたり、福島原発事故以降、韓国で脱原発運動を開始。ソウルの脱原発団体「エネルギー正義行動」で2年半活動する。2015年9月から韓国・テグにある慶北(キョンブク)大学修士課程で韓国の原子力・エネルギー政策を研究中。

【会場】
新宿区歌舞伎町2丁目19−13 ASKビル4階 会議室
(東京生活者ネットの事務所があるビルです)
(最寄駅)・東京メトロ副都心線・都営大江戸線「東新宿駅」 徒歩4分 ・西武新宿線「西武新宿駅」 徒歩6分 ・JR「新大久保駅」 徒歩7分

【参加費】
無料(カンパ歓迎)

【申し込み】
当日参加も可能ですが、人数把握のため件名を「韓国住民投票 申込み」として、info@gkokumintohyo.com 宛てにメールでお申込み下さい。

【主催】
みんなで決めよう「原発」国民投票
*問合せ 担当・鹿野携帯(090-1702-8136)

下記のチラシをPDFファイルとしてダウンロードしていただけます。
お知り合いの方などに拡散していただけるとありがたいです。

2月7日(日)韓国脱原発住民投票を学び、語る交流会チラシ(PDFダウンロード)
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八幡浜住民投票条例案が6対9で否決

八幡浜住民投票条例案が6対9で否決

1月28日、愛媛県の八幡浜市で臨時議会が開催され、有権者の約3分の1、9,939筆の署名により直接請求が実施された「四国電力伊方原子力発電所の再稼働の賛否を問う八幡浜住民投票条例」が審議されました。結果、議長を除く15人の議員で採決が行なわれ、賛成6、反対9の賛成少数で条例案は否決されました。

「市民の会」の記者会見

否決を受け、同日、直接請求を実施した「住民投票を実現する八幡浜市民の会」(以下、「市民の会」)の請求代表者5人が記者会見を開きました。

八幡浜市議も務める石崎久次・共同代表は、「大変、残念であります。民意が反映されなかった」と切り出しました。「自分たちが判断をして、次の選挙のときにそれを市民のみなさんに判断していただければいい」という議員の考えは、今回の直接請求署名の数で示された民意を理解しないものだと批判しました。

もう一人の共同代表である遠藤綾氏は、「住民自治の問題と原発の問題、そしていまの国政と地方自治の問題など、さまざまな側面が含まれている住民投票運動だった」と振り返るとともに、「本当の民主主義とはどういうものか?」と問いかけ、「数の力で負けた」と悔しさを滲ませました。また、記者から市長リコールの可能性を含めて今後の活動について聞かれると、「これからみんなで、どのように今回のことを受け止めて、そしてどうやっていくのか、話し合って決めていきたい」と答え、あらゆる可能性を排除せずに検討を進めていく姿勢を示しました。

また、請求代表者の一人で原発反対運動をずっと続けてきた斉間淳子氏は、「ここに来るまで、一人一人の市民の意見を聞いてきて、本当に素晴らしい運動を始めた」「『住民のことは住民の力で決める。私たちのことは私たちで決めたい』との想いが十分に伝わってきた」と運動を振り返り高く評価し、「私は住民投票運動がこれで終わらず、原発反対運動の要として、今後、続いていくことを心から願います」とも語りました。

岩渕治樹市議は、「本当に残念の一言に尽きます。また、9,939名の貴重な署名を活かせなかったのは、私どもの力不足、本当に、その辺も悔いております」と語ると共に、「市民の方がしっかり考えて署名をいただいたにも関わらず、議員が全く考えず、色々なことを研究もせず、ただ否決。これをしたのは非常に同僚として悲しいし、恥ずかしい」と否決にまわった議員を非難し、市民からそっぽを向かれないために「もっともっと勉強をして、市民の声を聞いて、活動をしていきたいと思っています」と話しました。

大山政司市議は、否決という結果が全てではなくて、「結果が出るまでに私たちが動いて、市民の皆さんと接触することで、運動が広がっていった」ことを「本当に貴重な経験であった」と振り返りました。また、「八幡浜は本当に、産業にしても、自然が一番大事な地域でありますので、ぜひとも頑張っていきたいと思います」と語りました。

記者会見の模様は、「eitvkk まや」さんがYouTubeで公開している動画「2016 1 28八幡浜住民投票条例案採決」でご覧いただけます。詳細を確認したい方は、ぜひこちらをご覧ください。

「原発」国民投票の支援について

みんなで決めよう「原発」国民投票は、2015年11月7日に声明を発表し、「市民の会」に賛同し、支援する姿勢を明確にしました。そして、メンバーの現地派遣や、原発都民投票・原発大阪市民投票の直接請求の経験を伝えることによって、微力ではありましたが、「市民の会」を積極的に支援してきました。これからも「市民の会」の動向を注視しつつ、応援をしていく予定です。また、八幡浜市民の「原発再稼働の是非について、市民の声を聞いてくれ!」という切実な願いが、他の地域、そして全国へと広がっていくことを願うとともに、これからも「原発」住民投票、「原発」国民投票の実施に向けて、鋭意努力をしていきます。

学習会「原発再稼働の“同意”と住民投票―川内・八幡浜からの報告」を開催

学習会「原発再稼働の“同意”と住民投票―川内・八幡浜からの報告」を開催しました。

川内・高浜原発の再稼働「同意」プロセスについて解説をする水藤氏

川内・高浜原発の再稼働「同意」プロセスについて解説をする水藤氏

2016年1月23日(土)、横浜駅そばの「かながわ県民センター」で「原発再稼働の“同意”と住民投票―川内・八幡浜からの報告」と題した勉強会を開催しました。

原子力市民員会・水藤氏の報告

まず、原子力市民委員会事務局スタッフの水藤周三氏が、「川内原発をめぐる経験と今後の再稼働」と題して講演を行い、川内原発と高浜原発について「地元同意」の経緯や状況を中心に、お話しいただきました。

川内原発をめぐっては、いちき串木野市の市民団体が「実効性のある避難計画がない中での再稼働に反対する署名」を人口(約3万人)の過半数(1万5464人)の市民から集め市長に提出したことなど、各周辺自治体での動向が紹介されました。

また、事故が起きた場合の責任についての県知事と国とのやり取りや、薩摩川内市や鹿児島県での「地元同意」の経緯について、詳しい説明がありました。2014年9月に当時の小渕経産大臣名で出された文書には「万が一事故が起きた場合には、政府は関係法令に基づき、責任を持って対処します」と当たり前のことが書かれていただけなのに、これによって国が責任を持って対処することが明確になったと知事が再稼働同意へと踏み込んだことについて、誰も責任を取ろうしない「責任の押し付け合い」があったと指摘がされました。

高浜原発については、30キロ圏内には福井県の4自治体(高浜市、小浜市、おおい町、若狭町)に加え、京都府の7自治体(舞鶴市、綾部市、宮津市、南丹市、京丹波町、福知山市、伊根町)、滋賀県の1自治体(高島市)も含まれて、3府県が絡んでいるのが大きな特徴です。滋賀県では、三日月知事が拒んでいた安全協定をやむを得ずに締結することになったと解説。京都府内では、宮津市の市長と市議会が再稼働に反対の意思を表明していることや、京丹後市、京田辺市、向日市でも市長や議会などから反対の動きが出ていることが紹介されました。

八幡浜の住民投票運動についての報告

八幡浜の住民投票運動について報告をする鹿野・運営委員長

八幡浜の住民投票運動について報告をする鹿野・運営委員長

次に、当会運営委員長の鹿野からは「八幡浜市住民投票の現地報告」と題して、1月28日に予定されていた臨時市議会を前に、住民投票運動の経緯や特徴などが報告されました。

特に、市長が再稼働の「了承」を愛媛県知事に伝えるに至った根拠の1つとして2015年8月5、6日に開催された「住民説明会」でのアンケート回答(59人が回答)があげられていたこと、その「住民説明会」には八幡浜市の「住民」が自由に参加することはできず、「了承」もいわば市長が抜き打ち的に行ったものであり、それらが市民の不満を高じさせたとの解説がありました。

また、「市民の声を取り戻そう」というキャッチフレーズのもとに行なわれた八幡浜住民投票運動は、原発に関する運動であるとともに、「私たちの声を聞いてくれ、市長が勝手に決めないでくれ」という、市民自治・民主主義を求める運動でもあるとの説明がありました。採決の見通しは厳しいものの、有権者の約1/3、1万人近くの市民が住民投票を求めており、市議は市民の切実な要求に応えて、28日の議会で賛成票を投じるべきだとの主張がされました。

懇親会では、<「原発」都民投票の会>のコアメンバーから、当会と共同で「声明」を出すことについて提案がありました。最終的に共同声明にはなりませんでしたが、この提案を契機として、1月27日に都民投票の会が【「四国電力伊方原子力発電所の再稼働の是非を問う八幡浜市住民投票条例」 の制定を求める直接請求に関する緊急声明】を発表し、当会が【八幡浜市長の「反対意見」に対する反論】を発表することになりました。

〇なお、当勉強会の後、1月28日に開催された臨時市議会で、住民投票条例案は、否決されました。詳細については、「八幡浜住民投票条例案が6対9で否決」をご覧ください。

八幡浜市長の「反対意見」に対する反論

1月28日(金)、八幡浜市で臨時議会が開催され、有権者の約1/3、9,939人の確定署名を受けて直接請求された「四国電力伊方原子力発電所の再稼働の賛否を問う八幡浜住民投票条例」の制定について、審議が行われます。

この審議に先立ち、大城一郎・八幡浜市長は条例制定についての「反対意見」を作成し、マスコミに公表しています。

<みんなで決めよう「原発」国民投票>では、運営委員長の鹿野がこの市長の「反対意見」への反論文を作成しています。長文になりますが、以下に全文を掲載します。市長の「反対意見」とあわせて、ご一読ください。

八幡浜市長「反対意見」に対する反論(PDFファイル)