【提言】最低でも30キロ圏内の自治体で「原発」住民投票の実施を
市民グループ<みんなで決めよう「原発」国民投票>は、防災計画の策定が義務付けられている原発立地30キロ圏内の自治体で「原発」住民投票を実施することを提案します。この「30キロ圏内の自治体」には、原発が立地されている基礎自治体、道府県に加えて、30キロ圏内に含まれる基礎自治体と道府県が該当します。具体的には、30キロ圏内の住民、議員、首長の3者に対して、以下のとおり住民投票の実施を呼びかけます。
30キロ圏内の住民への呼びかけ
住民のみなさん、地元自治体の議員や首長に、「原発」住民投票条例の制定を呼びかけてください。また、「原発」住民投票条例の制定を求める直接請求活動について、検討を開始してください。全有権者の2%の署名を集めれば、地方自治法に基づいて議会に条例案を提出することを請求できます。私たちの会はこれまでに、東京都と大阪市で「原発」住民投票条例を求める直接請求運動を実施し、静岡県、新潟県、埼玉県での同様の運動を支援してきました。声をかけていただければ、条例案の作成や過去の事例について現地を訪問して説明いたします。
30キロ圏内の議員への呼びかけ
議員のみなさん、「原発」住民投票の実施について、住民の皆さんや同僚議員、首長と話し合ってください。また、議会で「原発」住民投票について質問をすることで、議論を喚起してください。直接請求の署名集めは、大変な労力が求められます。直接請求を待たずに、議員提案として「原発」住民投票条例を議会に提出してください。
30キロ圏内の首長への呼びかけ
首長のみなさん、「原発」住民投票の実施について、住民の皆さんや議員と話し合ってください。直接請求の署名集めは、大変な労力が求められます。直接請求を待たず、首長提案として「原発」住民投票条例を議会に提出してください。
「原発」住民投票を求める直接請求に興味のある、市民、議員、首長の方は、ぜひ、当会の以下のメールアドレスまたはFAXまでご連絡ください。勉強会・説明会に講師を派遣するなどして、情報を提供します。
みんなで決めよう「原発」国民投票
fax 03-5539-4046
e-mail :info@gkokumintohyo.com
【解説】(運営委員長・鹿野隆行)
私たちは一貫して、原発の是非について国民投票を実施すべきだと訴えています。しかし残念ながら認めなければならない現実として、「原発」国民投票の実施を求める私たちの活動が直ぐに実を結ぶという保証はありません。一方、原発再稼働の是非は、緊急性を要する問題です。そのため、「原発」国民投票の実施を目指すことと並行して、防災計画の策定が義務付けられている原発立地30キロ圏内の自治体で「原発」住民投票を実施することを提案します。
「地元の同意」から考える
九州電力は、川内原発1、2号機を8月中に再稼動することを目指しています。この前提となったのが、(1)原子力規制員会による適合性審査の合格、(2)地方防災計画の策定、(3)地元の同意の3点です。このうち「地元の同意」は、2014年11月7日に成立したとされています。また、関西電力高浜原発3、4号機と四国電力伊方原発3号機については、今後再稼動に向けて「地元の同意」が一つの焦点になると考えられます。
しかしこの「地元の同意」とは、いったい何を意味するのでしょうか?私たちは、福島第一原発の事故の経験を受けて、「地元の同意」の定義について根本的な見直しがなされてしかるべきものと考えています。ここでは、「地元の同意」を論点の中心に据え、原発再稼働のためには「原発」国民投票、また最低でも30キロ圏内での「原発」住民投票が必要なことを訴えます。
2015年6月14日 | コメント/トラックバック(0) |
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