いばらき原発県民投票:本会議意見陳述

2020年6月8日(月)、いばらき県議会本会議が開催され、大井川知事が地方自治法の規定に基づき知事意見を添えて、「東海第二発電所の再稼働の賛否を問う県民投票条例(案) 」(以下、県民投票条例案)を議会に提出しました。 また、いばらき原発県民投票の会の徳田太郎共同代表が同本会議で意見陳述を行いました。

知事意見

大井川知事は、議場で各種議案を説明する際に県民投票条例案について一言も発言しませんでした。知事の見解を知事自身の言葉で聞くことができなかったことは、残念でなりません。茨城県のWebサイト上に知事意見がPDF文書で掲載されており知事意見の全文がご覧いただけますが、「慎重に検討していく必要がある」とすると共に「執行上の課題」を指摘するだけで、賛否を明確にしないどころかほとんど意見を示さない内容でした。下記に、意味のある部分を抜粋します。

意見陳述

同本会議では、 8万6703人の署名者を代表して、いばらき原発県民投票の会の徳田太郎共同代表が20分間にわたり、意見陳述を行いました。

いばらき原発県民投票の会のWebサイトで「請求代表者の意見陳述(全文)」の原稿をご覧いただけますが、下記の動画をぜひ見ていただきたいと思います。

意見陳述の中では、(1)「住民投票は二元的代表制を否定するものである」 、(2) 「複雑かつ高度な問題は住民投票にはなじまない」 、(3) 「住民投票の実施には多額の費用がかかる」 という3つの論点について、それぞれ反駁するにとどまらず、それを県民投票をすべき理由へと見事に昇華させています。詳細はここでは説明しませんので、ぜひ上記の動画または原稿をご覧ください。

また、知事意見で指摘が入った点についても、「 知事のご意見には、執行上の課題に関するご指摘もございました。条例案第3条および第19条に規定しております通り、開票事務の主体は知事とし、第17条における『開票を行い』の5字を削除することにより、条文間の矛盾は解消できるものと思われます。この点につきましては、ぜひ修正案をご議論いただければと存じます。 」と反論をしています。

意見陳述が終了すると、傍聴席ではなく多数の県議から拍手が沸き起こりました。これは、県民投票の会がこれまで丁寧に県議に説明を重ねてきて、多くの県議と信頼関係を築いてきたからこそでしょう。

次の山場は、6月18日(木)に予定されている、 防災環境産業委員会と総務企画委員会による連合審査会です。ここで、1. 執行部説明聴取・質疑、2.参考人意見聴取・質疑、3.質疑・会派ごとの討論、4.委員会採決が執り行われます。2の参考人としては、大学教授、資源エネルギー庁職員、原子力規制庁職員、関係自治体の長とともに、請求代表者3人が質疑応答に臨みます。

この連合審査会の模様も、本会議同様インターネット中継がある予定です。 また、いばらき原発県民投票の会でも中継の前後にZoom等を使用したオンラインイベントを企画しています。引き続き、注目していきましょう。

(運営委員長・鹿野)

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