「アースデイ東京2014」でエネ計画の是非を問うシール投票を実施
4月19日(土)、20日(日)の二日間にわたって開催された「アースデイ東京2014」に<みんなで決めよう「原発」国民投票>のブースを出展しました。
アースデイ東京への出展は今年で3年連続になりますが、今回は模擬国民投票(シール投票)の実施を出展の目玉としました。テーマは「4月11日に閣議決定された『エネルギー基本計画』、賛成?反対?わからない?」です。
以下に、模擬国民投票(シール投票)の結果を発表します。
・2日間合計 賛成 101 、反対 1093、 分からない 139
・1日目(4月19日)賛成 44 、反対 427 、分からない 60
・2日目(4月20日)賛成 57、 反対 666 、分からない 79
計1333人の方に投票にご参加いただきました。この参加人数は、私たちがこれまでに行ってきたシール投票の中で最多です。
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投票に使用したボード
参加者が多かったのはもちろん嬉しいことですが、一番大切なのはその数ではありません。今回のシール投票では、(1) 知ってもらう (2) 考えてもらう (3) 話してもらう――この3つをいつも以上に心がけて、みなさんに接しました。
ときおり「国民投票・住民投票はただの多数決だから良くない」という理由で私たちの会の活動に反対する人がいますが、これは全くの誤解です。
国民投票・住民投票の本質は、有権者が投票用紙を手にすることによって、問われている課題を「自分ゴト」として捉え、メディアや市民運動などから情報を得て、自分なりに考え、他者と対話をすることにあります。私たちは、模擬国民投票(シール投票)を体験することによって、みなさんに国民投票・住民投票の本質的なところを簡易的にでも実体験してもらいたいという思いで、今回の企画に取り組みました。「知ってもらう」と「考えてもらう」をより促すために、「エネルギー基本計画の主なポイントと賛否」というA4一枚の資料(クリックするとPDFファイルが表示されます)を作成して、投票をする人に配布しました。投票ボードの前でじっくりと資料を読み込む人たちの姿を目にすることができて、とても嬉しかったです。また、「こんな大事なことが4月11日に決められていたなんて知らなかった」という声もいくつも寄せられました。
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ブース全景、署名も集まっています
当会の賛同人でもあるマエキタミヤコさん(サステナ代表)は、住民投票を「民主主義の学校」と評していましたが、迷って考えてシール投票をすることによって、子供たちにも少しは教育的な効果があったのではないかと思います。
投票を終えた人には、「どのような思いで賛成にしたのでしょうか?」「反対にしたのは何故ですか?」と、可能な限りスタッフが話しかけるようにしました。こう尋ねると、「賛成」の人も「反対」の人も、「わからない」の人も、みなさん真摯に思いを語ってくれました。
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国会議員にハガキを書くことの呼びかけ
事故の翌年は、怒りや憤りの感情に任せて反対を声高に訴える人が多かったように思います。しかし今回は、「賛成に票を入れた人はどういう理由なんでしょう?」「あなたはどう思いますか?」という質問を受けることが多く、自らと異なる意見を知り、対話をする姿勢が強く見られる方が多かったと思います。
事故から3年が経ち、「原発問題は風化しつつある」という見方もあります。しかし実際には、一種の「発熱状態」が終わりつつあるだけなのではないでしょうか? 自らの感情から少し距離をとってこの問題を考えていくことによって、「対話によって自分たちで決定していく」ための土壌が、いま徐々に整いつつあるのかもしれません。
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二日目の投票結果ボードを持ち、スタッフで記念撮影(左から、賛成、反対、分からない)
*今回行われた模擬国民投票(シール投票)の結果は、国民の意見を正確に代表するものではありません。正確に代表させることは、本当の「原発」国民投票が実現できたときにのみ、可能になります。また、無作為抽出で参加者を選んだわけではありませんし、アースデイ東京に参加している人だけが対象になりますので、一定のバイアスが係っていることをお断りしておきます。
なお、4月20日(日)には、東京から遠く離れた奈良県でも、ならコープが主催した「アースデー2014inなら」に「原発」国民投票のメンバーが参加し、会場入口のところでチラシ配りと署名活動を行いました。
(文責・鹿野)
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「アースデー2014inなら」にて
2014年4月20日 | コメント/トラックバック(0) |
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