2021年度総会で採択された議案
2021年11月28日(日)、<みんなで決めよう「原発」国民投票>の2021年度総会をオンライン開催した。下記2点の報告事項が報告され、3点の議案が賛成多数で採択された。
・報告事項
・審議事項
2022年1月3日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:活動予定
松江市でも直接請求署名活動がキックオフしました
●島根県松江市でも直接請求開始
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11月29日(月)、島根県松江市で、市民団体「どうする?島根原発 みんなで決める松江の会」が、島根原発再稼働の是非を問う住民投票を求め、住民投票条例の制定を要求する直接請求運動を開始し、JR松江駅前で署名活動を行いました。
松江市の有権者数は169,454人(令和3年10月18日現在)。このうちの2%を上回る3,390筆の署名を1ヶ月間で集めることができれば、松江市議会に条例案を提出することができ、市議会で可決に至れば住民投票を実施することができます。署名開始時点での受任者数は2,500人。3,390筆の達成は容易に見込める受任者数ですが、会は民意の広がりを示すため、署名数の目標を6万筆としています。
●続発する直接請求運動
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島根原発の30km圏内には、島根県側に出雲市・雲南市・松江市・安来市、鳥取県側に米子市・境港市と6つの基礎自治体があり、松江市での直接請求は、去る11月20日に同様の直接請求を開始した米子市、境港市に引き続き3例目。さらに来年1月には出雲市でも開始されることになっています。このように立地自治体及び周辺自治体で立て続けに住民投票運動が起きるというのは日本の政治史上恐らくはじめてのケースで、地元の人々の強い危機感を表していると言えるでしょう。
島根原発の周辺30km圏内には46万人が暮らしており、島根県庁及び米子市以外の5市の市役所も30km圏内に含まれます(米子市役所も40km圏内)。出雲空港・米子空港も30km圏内。ひとたび原発事故が起きれば、都市機能の維持は極めて困難と言えます。
●複雑な民意と三択の条例案
松江市民の会が作成した住民投票条例案の特徴の一つに、再稼働の是非についての選択肢が「賛成」「保留」「反対」の三択になっている点があります。
NHKは12月1日付の記事で、「今年9月に市民団体及び島根県自治労が行った世論調査では、島根原発2号機の再稼働について、『再稼働してもいい』が17.7%だったのに対し『再稼働してはならない』は45.5%でした。」と報じています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/matsue/20211201/4030010813.html
一方、山陰中央新報社が10月23日~26日に実施した世論調査では、島根県民の43.4%が「再稼働はやむを得ないが、できるだけ早く廃止」と回答。「できるだけ早く再稼働(20%)」「再稼働させてはならない(15%)」を大きく上回りました。
https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/114241
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また、11月に会が行ったシール投票では9割の人が島根原発に疑問や不安、心配があると回答したそう。
このように設問の設定次第で回答のニュアンスが大きく異なってしまうような複雑な状況下、会としてかなりの議論を経て、的確に民意を反映させることを優先し「保留」という選択肢を設けることにしたとのこと。
当日駅頭で署名をされた方の中にも、記者の質問に対し再稼働には賛成と回答されるも複数見られ、民意の拮抗が窺えました。
●目標達成に向けて
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11月29日の署名活動開始に先立ち、11月28日には松江市総合福祉センターでキックオフ集会が行われ、100人を超える出席がありました。
基調講演を行った、脱原発をめざす首長会議世話人の三上元氏(前静岡県湖西市長)は、参加者から署名活動のコツについて聞かれ、自身が無名の新人として市長選に立候補した際のエピソードを紹介されました。市内の有権者に片っ端から後援会入会の案内をしていったら、有権者の⅓が後援会員になるに至り当選できた、地道にコツコツ集めるのが一番の方法だという三上氏の話に会場は大いに盛り上がりました。
会が掲げた目標署名数「6万筆」は有権者の約36%。記事冒頭にも書いた通り署名開始時点での受任者数は2,500人と発表されました。集会最後のリレートークには、みんなで決めよう「原発」国民投票のメンバーも参加し、受任者を6千人まで増やせば6万筆が見えてくる、現時点の2,500人は希望の持てる数字だと訴えエールを送りました。
2021年12月3日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:ニュース 事務局からのお知らせ 活動予定
松江市でも直接請求の署名集めが開始します
鳥取県境港市、米子市に引き続き、島根県松江市でも島根原発稼働の是非を問う住民投票を求める直接請求の署名集めが、11月29日に始まります
(参考情報)
2021年11月26日 | コメント/トラックバック(0) |
米子、境港で直接請求署名活動がキックオフ
11月19日(金)、鳥取県の米子市と境港市の2市で、島根原発の稼働是非を問う住民投票の実現を目指す直接請求の署名集めが始まった。それぞれ署名期間は一か月間。団体名は、米子市が「島根原発稼働の是非を問う住民投票を実現する会・米子」、境港市が「境港の未来を考える会」である。
〇米子市でのキックオフ集会
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米子市では、11月20日(土)午前10時から米子食品会館でキックオフ集会が開かれた。集会は、ゴスペルオーブによるライブで華やかに開幕。「聖者の行進」、「We Shall Overcome」、「Amazing Grace」、「いのちの歌」、「ひょこりひょうたんじま」が披露され、会場が一体となる盛り上がりを見せた。
次に、司会の新田さんから、5人の共同代表(河合康明、河本六美、小徳省三、松本薫、安田 壽朗)が紹介された。この5人は米子の運動の請求代表者でもある。
〇河合共同代表によるキックオフ宣言
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その後、河合康明共同代表による「キックオフ宣言」で、有権者の約半数、6万筆の署名収集を目指すことが示された。河合代表は米子市で原発住民投票を実施する意義を、次のように訴えた。
「島根原発の稼働の是非は、米子市の街づくりにとって非常に重要。原発の稼働は、エネルギー問題に限らず、地域の経済、環境、食や健康そして私たちの命にも関わる非常に大きな問題です。国策に関わるというのはその通りかもしれませんが、米子市にとって、地域にとって他人任せにすることのできない非常に重要な問題である」
また(1)中立的な立場にたって議論する、(2)他人任せにしない自治、(3) 住民投票は民主主義をバージョンアップする、という3つの基本的な立場、理念が共有された。
〇民主主義のバージョンアップ
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3点目の民主主義のバージョンアップについては、次の2つの効用が説かれた。
・住民投票条例が制定されると、住民の関心が高まり、様々な情報が提供され、住民レベルで熟議が行われる。これは、街づくりに対して主体的に関与するという市民の意識を高めることになり、米子市のレガシーとして、引き継がれていく。
・住民投票が「議会の役割を補完する」。米子市長は、再稼働の是非について、議会と相談して決めるとアンケートで答えてきた。しかし、議員選挙では原発是非は争点にならず、市長選挙は無投票だった。米子市民は、市長や議員が原発についてどう考えているか、知らない。選挙で全く汲み取られなかった原発についての市民の意見。それは、住民投票を実施して把握され、その上で市長が判断を下していくことが必要である。
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河合共同代表はまた、条例案を議会に提出するための法定署名数(有権者の2パーセント)は約2500筆だが、それは「必要な数であって、十分ではない」として、議会の厚い壁が乗り越えるためには住民のほぼ半数の署名を集める必要があると、6万筆を目指すことの意義を説明した。
そして、署名をたくさん集めるためには受任者をたくさん集めることが肝要であるとして、「一家に一人受任者」をスローガンに掲げて、受任者数の拡大を訴えた。
〇署名の注意点などの説明
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次に、後藤事務局長が署名の仕方などについてパワーポイントのスライドを使って説明した。11月19日現在、882名の受任者登録があることが発表された。また、署名時の注意事項や、受任者に配布する受任者セット(署名簿、受任者のてびき、返信用封筒)について説明がされた。署名簿は一冊で7筆署名できるものを基本とするものの、もっとたくさん署名できる冊子も用意されていた。
今回は、地方自治法が改正されたため、署名に押印が不要であることも説明された。署名時に押印が不要なだけでなく、署名簿の内容を訂正する際にも従来とは異なり二重線だけでよく押印は不要になった。
最後に、松本薫共同代表による挨拶で、キックオフ集会は閉会となった。
〇街頭署名
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集会に引き続いて、文化ホール前交差点で約10人が参加して街頭署名活動が行われた。
人通りはあまり多くなかったものの、画版を持ったメンバーにやんわりと話しかけられると、一定の人が署名に応じていた。実質的に今日が署名集め初日だったことを考えると、反応は上々だったと言えるだろう。しかし、有権者の半数という高い目標を達するためには、ほぼすべての有権者にこの署名活動の存在を知ってもらう必要がある。そのリーチができるかどうかが、最大の課題になると思われる。
〇目標達成に向けて
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多くの署名を集めて議会の壁を突破するには、これから一か月、マラソンではなく短距離走を繰り返すように、没頭して疾走することが求められるだろう。
本投稿では、米子のキックオフの様子をお伝えしたが、みんなで決めよう「原発」国民投票では今後も境港も含めて署名集めの動向を報告していく。
*米子の情報については、下記のFBページとWebページに最新情報が投稿されているので、ぜひご覧ください。
〇Webサイト島根原発稼働の是非を問う住民投票を実現する会・米子
2021年11月20日 | コメント/トラックバック(0) |
11/28 「新たな民主主義への挑戦 ~気候市民会議さっぽろ2020から」開催のご案内
海外各国では無作為抽出で選ばれた一般市民が、気候危機への対応を話し合い、政府や自治体の政策に反映させる「気候市民会議」が開催されています。この会議を日本全国に先駆けて開催した「気候市民会議さっぽろ2020」研究代表者の三上直之さんをお迎えし、くじ引き民主主義と呼ばれる政策決定への市民熟議の活用「ミニ・パブリックス」、その実社会の科学に関わる課題解決の可能性を考えていきます。
・日時:11月28日(日)14:30(開場14:20)~16:00終了予定
・会場:オンライン開催(ZOOMウェビナー)
・講師:三上直之さん(北海道大学高等教育推進機構准教授、環境社会学/科学技術社会論)
1973年千葉県生まれ。96年東京大学文学部卒業。07年同大学大学院新領域創成科学研究科博士課程修了。博士(環境学)。出版社勤務、北海道大学CoSTEP教員などを経て、2008年から現職。2020年、代表を務める研究プロジェクトの一環として札幌市などと協働で日本初の気候市民会議を主催。著書:『リスク社会における市民参加』放送大学教育振興会、2021年(共編著)、『地域環境の再生と円卓会議』日本評論社、2009年
・参加希望の方は、下記のURL(Zoomウェビナー登録)からお申込みください。申し込みされた方には、前日までに、イベントアドレスとパスワードをお伝えいたします。
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_ZQaJzQKARwOo–CjpgiaJQ
・参加無料(可能でしたら、一口1000円程度のカンパをお願いいたします。)
・振込先:三菱東京UFJ銀行 新宿支店 普通口座 0141091
口座名義:みんなで決めよう「原発」国民投票 代表 中村映子
その他の振り込み先 http://gkokumintohyo.com/archives/2133
主催:市民グループ・みんなで決めよう「原発」国民投票
事前・当日連絡先:090-1702-8136(鹿野)
接続関係など技術的な問い合わせ:当日は 090-4030-1219(井奥)
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2021年11月17日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:活動予定
11/28「2021年度総会」のご案内
下記のとおり2021年度総会とイベントを開催します。会員の方は13時00分開始の総会からお越しください(賛同人・一般の方も参加できます。議決権は会員のみとなります)。2年に1回の総会となりますので、皆様と活発な議論を行えることを、運営委員会一同、心待ちにしています。
総会後はイベントを開催します。昨年開催された「気候市民会議さっぽろ2020」研究代表者の三上直之さん(北海道大学准教授)を講師にお話をおうかがいします。たくさんの方のご参加をお待ちしております。
【開催日】11月28日(日) オンライン開催
〇第一部 総会
13時00分開始(開場12時40分)~14時00分終了
・報告事項:2020年度活動報告/会計報告(監査報告は後日行います。)
・審議事項:2021年度活動方針案/予算案/人事案
・総会に参加する方は、準備の都合上、前日までに info@gkokumintohyo.com までメールでご連絡ください。
申し込みされた方には、前日までに、イベントアドレスとパスワードをお伝えいたします。
※活動報告と活動方針案は、下記のファイルをご覧ください。他の議案については、総会当日に提示します。
※上記議案など当会活動についてのご意見は、Eメールでinfo@gkokumintohyo.com までお寄せください。
〇第二部 総会イベント
「新たな民主主義への挑戦 ~気候市民会議さっぽろ2020から」(仮)
14時30分開始(開場14時20分)~16時00分終了予定
・講師:三上直之さん(気候市民会議さっぽろ2020 研究代表者、北海道大学准教授)
*イベントの詳細については、後日またご当Webサイトで紹介いたします。
2021年11月10日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:ニュース 事務局からのお知らせ 活動予定
2021衆院選 公開質問状
第49回衆議院議員選挙が10月19日(火)に公示されます。市民グループ<みんなで決めよう「原発」国民投票>は、立候補者に「原発」国民投票に関する公開質問状を、FAX番号またはEmailが分かった候補から順次送付しています。
質問項目は以下の2つです。
[1] 原発稼働の是非を問う国民投票(以下、「原発」国民投票)を実施するための手続法を制定することについて、あなたは賛成ですか?反対ですか?
[2] フランスやイギリスなど各国で「気候市民会議」が開催され、無作為抽出で選ばれた一般市民が、政府の政策へと反映させることを目的に、気候危機への対応を熟議してきました。日本でもこのような国レベルの「気候市民会議」を開催することについて、賛成ですか?反対ですか?
2021年10月16日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:活動予定
開催報告:無作為に選ばれた市民が原発について話し合った―「自分ごと化会議 in 松江」の実践から(動画あり)
8月1日に、福嶋浩彦さんをお招きして講演イベントを開催し、40名の方にご参加いただきました。今回は、「自分ごと化会議 in 松江」の取り組みについて、様々なエピソードを交えながらお話いただきました。この会議は71自治体で実施されましたが、市民が主催したのは松江市が初めてで、それ以外は行政や議会が主催しています。また「原発」をテーマにしたのも、松江での取り組みが最初で、誰もが知っているテーマということで選んだそうです。
「無作為抽出」で市民を選ぶ作業は、住民基本台帳から75人とばし2000人以上を書き写すことから始まりました。抽出した方々から希望者を募った際に、それまでの実績で最低1%の方が参加されるとのことで、最低20名の参加を目標に準備したそうです。実際に参加してくださった方は、「関心はあるけど、よくわからない」「もう少し色々聞いて、考えてみたい」という方々で、原発に関して何か自分で活動されている方はいませんでした。希望者を募る、有識者会議で議論する場合と違い、全員が全くフラットな方法によって選ばれているため、上下関係なく対等な立場での話し合いになったとのことです。専門家である大学教授や、中国電力、さよなら原発のグループの方からお話を聞く機会をつくり、その後20人が「私たちはどのように暮らしたいか」「どう有りたいのか」を議論する会を4回開いた後、提案書をまとめました。これまで、原発関連で「市民と会わない」と言っていた市長や世耕大臣も、直接提案を受け取ってくれたとのことです。
議論の様子は公開で、毎回50〜80人の傍聴があったそうですが、始まる前に「話し合いの最中の野次は禁止、ここで野次をするのは、民主主義に対する野次だ」と主催側が強く言ったため、終始、和やかに話し合いが営まれました。とくにシナリオは無く、その場で出た話の流れから次回の方向性を決めるなど、コーディネーターの手腕がかなり問われるようです。
これからは人口減少社会ということもあり、勝ち負けを数で競う民主主義から、対話で決める民主主義にしていくべきで、住民投票についても、「対話を深めてから行う住民投票は、民主主義が深められる」とのお話は、これまで会で様々な住民投票をみてきた経験からも納得の言葉でした。多様な意見を出し合い、フラットに話し合える場づくりはどんな課題であれ必要ですが、きちんと実現できているところは少ないように思います。こういう場をつくれるにはどうすればいいか、それぞれの活動の場で取り組めたらと思います。(文責:本村)
2021年10月5日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:活動予定