5/28:(関西)連続講座「原発からみる民主主義」第2回・ドイツ


★連続講座★
「原発からみる民主主義」
〜チェルノブイリと福島の事故をうけたヨーロッパ各国の選択〜

チェルノブイリや福島の事故をうけて、世界各国はどのような選択をしているのだろうか。
私たちがいますべきこととは、なんだろう?

この連続企画では、書籍『脱原発の比較政治学』執筆者の先生方をお迎えし、ヨーロッパ各国の事例について講演していただきます。

第2回は「ドイツ」

1986年チェルノブイリ事故以降、脱原発を進めたドイツ。メルケル首相により原発回帰路線を打ち出していましたが、福島原発事故を受け再び脱原発政策へ180度転換します。首相の決断と対応の早さは世界の注目を浴びました。その背景には、脱原発に向けた長年の市民の動きがあったと言われています。

民意の反映や尊重が、どのように今回の首相の決定に影響したのか、民意のあり方について学びます。

小野 一(おの はじめ)

1965年生まれ。工学院大学・基礎・教養科教授(政治学・国際関係論)。著書に『地方自治と脱原発/若狭湾の地域経済をめぐって』(社会評論社/2016年)、『緑の党/運動・思想・政党の歴史』(講談社選書メチエ/2014年)、ほか。

日時 : 5月28日(日)
開場13:30/開始14:00 (16:00 終了予定)
場所:SALTVALLEY(ソルトバレー)

https://www.saltvalley.jp/cotact/access/
(JR芦原橋駅徒歩2分/大阪市営地下鉄御堂筋線・四ツ橋線 大国町駅徒歩10分/南海汐見橋線 芦原町駅徒歩6分)
料金:500円(資料代)
申し込み方法:以下のいずれか(予約優先)
Facebookイベントページへの参加表明
Email:mintkansai@gmail.com
電話:090-4273-4591(大音/おおと)

☆今後の予定
第3回 6月25日 「イタリア」(講師:高橋さん)/場所:調整中
第4回 7月23日 「フランス」(講師:畑山さん)/場所:調整中

☆実施済みの講座
第1回 4月23日 「スウェーデン」(講師:渡辺さん)

4/23:(関西)連続講座「原発からみる民主主義」第1回・スウェーデン

★連続講座★
「原発からみる民主主義」
〜チェルノブイリと福島の事故をうけたヨーロッパ各国の選択〜

チェルノブイリや福島の事故をうけて、世界各国はどのような選択をしているのだろうか。
私たちがいますべきこととは、なんだろう?

この連続企画では、書籍『脱原発の比較政治学』執筆者の先生方をお迎えし、ヨーロッパ各国の事例について講演していただきます。

第1回は「スウェーデン」

米・スリーマイルの事故を受け1980年に世界で初めて2010年の原発全廃を国民投票で決めたスウェーデン。しかし、福島第一原発事故後、現在は「脱・脱原発」へと方向転換したといわれています。環境立国でも知られる一方で、エネルギー資源にも乏しい点は日本と同じ。原発をめぐる世論や政策転換の背景には何があったのでしょうか。

講師:渡辺博明(わたなべひろあき)

1967年生まれ。龍谷大学法学部教授(政治学)。著書に「スウェーデンの福祉制度改革と政治戦略」「ヨーロッパのデモクラシー」「紛争と和解の政治学」、ほか。

日時 : 2017/4/23(日)
13:30 open / 14〜16 講演と質疑応答
場所:クレオ大阪西 研修室

http://www.creo-osaka.or.jp/west/access.html
(JR環状線/阪神なんば線 西九条駅徒歩5分)
料金:500円(資料代)
申し込み方法:以下のいずれか
Facebookイベントページへの参加表明
Email:mintkansai@gmail.com
電話:090-4273-4591(大音/おおと)

☆今後の予定
第2回 5月28日 「ドイツ」(講師:小野さん)
第3回 6月25日 「イタリア」(講師:高橋さん)
第4回 7月23日 「フランス」(講師:畑山さん)

5月22日「鎌人(かまんど)いち場」でシール投票を実施

kodomo5月22日(日)、神奈川県鎌倉市内の由比ガ浜海浜公園で開催された「鎌人(かまんど)いち場」にブースを出展しました。

「鎌人(かまんど)いちば」は、モノの行き交うフリーマーケットのような「市場」、気持ち行き交う「広場」、情報が行き交う「井戸端」の3つの場が用意された、つながって、そして広がっていくための「いち場」です。

この3つに加えて太陽と海と音楽もあり、晴天に恵まれた海浜公園は、大勢の人で賑わいました。

panel当会は、これまで何度も「鎌人(かまんど)いちば」に参加しています。今回は国政選挙も近いということもあり、「あなたは、どの政党の原発政策を支持しますか?」という設問でシール投票を行いました。3つの選択肢と最終的な票数は、次のとおりです。

    [1] 即時ゼロ・・・・・・・・・・・ 156票
      =共産、社民、生活等の政策
    [2] 2030年代にゼロを目指す・・・・12票
      =民進党の政策
    [3] 2030年に原発比率を20~22%・・25票
      =安倍政権(自民・公明)の政策
    *[1] と[2] の中間・・・・・・・・・・2票

シールを貼っていただいて方には、原発の是非についてより考えてもらうために、次の2点の資料を配布しました。

13260201_10153667472548634_5243573396160322669_n当会の隣では、「おもろい選挙@湘南市民連絡会」というグループが、参議院議員選挙についての展示を実施していました。神奈川県選挙区の予定候補者の政策を一覧表示したり、選挙の意義を紹介したりと、充実した内容でした。

また、地元の「9条の会」が憲法9条についてのシール投票を行っていました。当会のブースも含め、来たる参議院選挙に向けて政治について考えてもらい、語り合う一角を形成していました。

みんなで決めよう「原発」国民投票は、本年度の活動方針として〈模擬「原発」国民投票の実施〉を掲げています。いまは情報提供と議論の場作りを、試行錯誤をしながら進めている段階です。今回のようなシール投票も含め、これからも様々な形態で情報提供および活発な意見交換をしたいと思っています。

「アースディ東京2016」で模擬「原発」国民投票を実施しました

earthdayみんなで決めよう「原発」国民投票は、4月22日・23日の2日間にわたって代々木公園で開催された「アースディ東京2016」にブースを出展しました。

本年は、「原発」都民投票の会が「賛同」という形で一緒に参加してくれました。署名集めや会のチラシの配布を行ったほか、メインの出し物として<模擬「原発」国民投票>を実施しました。

<模擬「原発」国民投票>では、原発のこれからについて5つの選択肢を提示して、そのうちの一つを選んでシールを貼ってもらいました。これだけならただのシール投票ですが、今回は初の試みとして、参加者に選択肢を選んだ理由を書いてもらったり、他の人が書いた理由に賛同してもらったりしました。シールを貼ることで単純に自分の意見を表明するだけでなく、ブースの前で足をpanel止めてもらい、いろんな人のいろんな意見に接して、原発のこれからのついて考えてもらうことが目的です。理由は大きく「安全性」「供給」「コスト」「環境」「その他」の5つにカテゴライズして横軸とし、縦軸となる5つの選択肢とマトリックスを大きな模造紙に表現しました。

5つの選択肢に対する最終的な投票数は、次のようになりました。

【設問】現在ある原子力発電所について、これをどうすべきだと考えますか?

【選択肢と票数】

1) 即時ゼロ 397票
2) 10年後にゼロ 77票
3) 2030年代にゼロ 33票
4) 依存度を減らしていくがゼロの時期は定めない 49票
5) 依存度を減らさない 25票


hobo_zentai会場が環境問題に関心の高い人が多いアースディだったことから、票数としては圧倒的に「即時ゼロ」が多くなりました。即時ゼロの中でも「常に巨大なリスクを負わないといけない。核のゴミを処理できない」という意見(56票)と、「事故の被害(リスク)が大きい。日本壊滅さえありえた」(52票)に特に票が集まり、原発事故の被害の甚大性や放射性廃棄物の問題を理由として挙げる人が多かったです。一方、「ゼロの時期は決めない」や「依存度を減らさない」を選んだ人たちもいて票は各選択肢にばらけ、また皆さんが真剣にその理由を語ってくれました。

「依存度を減らさない」を選び、「競争力の低下、日本経済にマイナス」という理由にシールを貼った女性は、原発は無い方がいいが製造業の会社に勤めており、産業への影響は無視できないと語りました。また、原発を製造している会社に勤めているというsoudan男性は、「日本はこれまで原発のエネルギーのおかげで高度成長をしてきたのだから、感謝の気持ちを忘れないでほしい」と話していたのが印象的でした。

実際の国民投票では18歳や20歳など投票権者には年齢制限が課されますが、模擬「原発」国民投票は違います。小学校高学年の女の子数人が、しばらくボードをじっとみて、全員が顔色ひとつ変えずに「即時ゼロ」の「事故の被害が大きい。日本壊滅さえあった」にシールを貼り、静かに次のブースへと去っていきました。引率の女性に話しを聞いたところ、福島の子供たちをバス4台でアースディに招待して、グループに分かれて会場を見学していたそうです。

kodomoスタッフにとっても、刺激的な機会となりました。考えているのを邪魔しないようにしながら、悩んでいるようなら話しかけて、情報を伝えたり、質問したりします。大切なことは、参加者と議論することではなく、参加者の考えを引き出していくことです。自分と異なる意見の人の話を聞くことには、一定のストレスがかかります。傾聴者として、ファシリテーターとして、また楽しんで帰ってもらうためのエンターテナーとして、スタッフには技量が求められました。

当会としては今後、原発についての様々な意見や事実をしっかりと整理することが大切だと考えています。そして、簡潔な資料を作ったり、パネルを作成したりして、有意義な判断材料を提示していく。それらの材料は、今回のような模擬「原発」国民投票の

2日目の最後に記念撮影

2日目の最後に記念撮影

ときに使用するほか、ホームページに掲載したり、ワークショップの題材として活用していきたいと考えています。

「一般の日本人は議論ができない」「政治家より国民の方が愚かだ」。そういって「原発」国民投票の実施に反対する人がいます。私たちは「そんなことはない。原発の是非は、国民一人一人が考え、議論し、そして投票するにふさわしいテーマだ」ということを、模擬「原発」国民投票等の実践によって、これからも示していこうと思っています。

3月11日までの街頭アピールの報告

●今だからこそできる、より充実した「原発」国民投票を

2016年3月11日、東日本大震災、そして福島第一原発の事故から、5年目を迎えました。

<みんなで決めよう「原発」国民投票>は、福島の事故をきっかけとして結成された団体です。事故の直後は、世間の原発問題への関心も突出しており、会の活動にも勢いのようなものがありました。振り返ってみると、その流れの中で「原発」国民投票を実現できなかったことは、悔やまれる限りです。

しかし、「原発」国民投票の必要性は、ときの経過に左右されない、普遍的なものです。事故の1年後であろうが、5年後であろうが、10年後であろうが、未曾有の大事故を経験した私たち日本人は、原発の是非について意見を表明して、自らの手で直接的に決定をしていく権利を得てしかるべきです。

5年が経過したいまは、事故の直後と比べ、国民がより冷静に原発の是非について議論をすることができるのではないでしょうか。また、2011年、2012年の時点では分からなかった事実も、その後判明しています。今だからこそ実現できる、より質が高く、中身の濃い「原発」国民投票があると考え、私たちは「原発」国民投票の実施を、変わらずに、強く求めていきます。

3月1日から11日にかけて、東京、大阪、名古屋の3都市の街頭で、「原発」都民投票と「原発」国民投票を求めるアピールを行いました。

●東京:3月1日~11日 渋谷ハチ公前での街頭アピール

ハチ公前の野本さん

ハチ公前の野本さん

東京では、<「原発」都民投票の会>が主催して、3月1日から11日までの10日間にわたり、渋谷ハチ公前でリレートークと、「原発」都民投票と国民投票の署名活動が行われました。

今回の渋谷での街頭活動は、都民投票の請求代表者の一人だった野本さんの呼びかけで開始されました。野本さんは、都民投票の署名期間中、渋谷常設署名スポットを守っていた一人です。そして、同じく請求代表者だった山木さんや古田さん、柳浦さん、受任者として運動を支えた吉澤さん、山口さん、中里さん、都外からサポートした城間さん、宮本さんなどが参加して、雨の日を除き、毎日アピールが実施されました。

リレートーク

リレートーク

2011年12月1日に開始された「原発」都民投票および大阪「原発」市民投票を求める直接請求活動は、原発立地自治体ではない、消費地の大都市が「原発」住民投票を求める、画期的なものでした。原発の是非は立地自治体だけでななく消費地も関心と責任を持つべきだという都民投票、市民投票の問いかけは、いまでも色褪せることはありません。

模擬「原発」都民投票と銘打ったシール投票では、会話に花が咲きます。3月6日、着物姿の高齢の女性がシールを貼ってくれました。彼女は福島の人で、「東京の人がこういうことをやってくれて嬉しい」と語りました。

模擬「都民」投票

模擬「都民」投票

都民投票の署名期間中にも、福島の人に感謝されることがありました。こういった声には、感銘を受け、これからも頑張ろうと励まされます。

模擬都民投票の結果は、投票総数249、東京電力保有の原子力発電所再稼動に「賛成」が37票、反対が212票でした。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

3月11日の街頭アピールでは、14時46分に黙祷を行いました。通行された方も参加し、手を合わされていらっしゃいました。

●大阪:3月5日 十三で街頭アピール

ナットクしてます?原発再稼働

ナットクしてます?原発再稼働

関西チームは3月5日(土)午後1時から2時間、大阪市淀川区の十三(じゅうそう)駅前にて街頭アピール&署名活動を行いました。今回は関西に近い高浜原発が再稼働されて間もなかったこともあり、シール投票で街の声を拾ってみました。

シール投票の設問は2つ用意しました。設問1は、「ナットクしてます?原発再稼働」。結果は〔ナットクしてる:9 ナットクしてない:37 考えたくない:1 わからない:2〕でした。

原発再稼働、誰が決めたらいいの?

原発再稼働、誰が決めたらいいの?

設問2は「原発再稼働、誰が決めたらいいの?」。結果は〔地元のひと:9 えらいひと:3 みんな:44〕でした。設問と選択肢は、なるべく一般市民の感覚に近く、とっつきやすいものをと考えました。

さっと貼っていく人、シールを手にして悩む人、目を背けて立ち去る人、まちまちでしたが、考えるきっかけになったと思います。設問1で「ナットクしてる」を選ぶ人は、素早く貼って素早く立ち去る傾向がありました。

いったん通り過ぎた若者グループが信号待ちしているところを追いかけて、「待ってる間に貼ってって」ともう一回アプローチすると、何人も素直に参加してくれました。シールを貼った後でしばらくして、「どんな結果になったんかなあ」と戻って見に来てくれた人もいました。

●名古屋:3月5日 本山駅前で街頭アピール

名古屋 本山駅前

名古屋 本山駅前

名古屋では、3月5日(土)午後1時半から、名古屋市内のコープあいち・生協生活文化会館で[「原発」国民投票カフェ&八幡浜原発住民投票報告会 in 名古屋]を開催し、会の運営委員長の鹿野が講師役を務め、「原発」国民投票の説明と共に、八幡浜原発住民投票の直接請求についての報告が行われました。

会合の後は、本山駅前で街頭アピール。名古屋のメンバーは、毎週土曜日、普段は栄で署名活動を行っています。繁華街の栄に比べて人どおりは少ないものの、会のチラシを受け取って下さる方も多かったです。

学習会「原発再稼働の“同意”と住民投票―川内・八幡浜からの報告」を開催

学習会「原発再稼働の“同意”と住民投票―川内・八幡浜からの報告」を開催しました。

川内・高浜原発の再稼働「同意」プロセスについて解説をする水藤氏

川内・高浜原発の再稼働「同意」プロセスについて解説をする水藤氏

2016年1月23日(土)、横浜駅そばの「かながわ県民センター」で「原発再稼働の“同意”と住民投票―川内・八幡浜からの報告」と題した勉強会を開催しました。

原子力市民員会・水藤氏の報告

まず、原子力市民委員会事務局スタッフの水藤周三氏が、「川内原発をめぐる経験と今後の再稼働」と題して講演を行い、川内原発と高浜原発について「地元同意」の経緯や状況を中心に、お話しいただきました。

川内原発をめぐっては、いちき串木野市の市民団体が「実効性のある避難計画がない中での再稼働に反対する署名」を人口(約3万人)の過半数(1万5464人)の市民から集め市長に提出したことなど、各周辺自治体での動向が紹介されました。

また、事故が起きた場合の責任についての県知事と国とのやり取りや、薩摩川内市や鹿児島県での「地元同意」の経緯について、詳しい説明がありました。2014年9月に当時の小渕経産大臣名で出された文書には「万が一事故が起きた場合には、政府は関係法令に基づき、責任を持って対処します」と当たり前のことが書かれていただけなのに、これによって国が責任を持って対処することが明確になったと知事が再稼働同意へと踏み込んだことについて、誰も責任を取ろうしない「責任の押し付け合い」があったと指摘がされました。

高浜原発については、30キロ圏内には福井県の4自治体(高浜市、小浜市、おおい町、若狭町)に加え、京都府の7自治体(舞鶴市、綾部市、宮津市、南丹市、京丹波町、福知山市、伊根町)、滋賀県の1自治体(高島市)も含まれて、3府県が絡んでいるのが大きな特徴です。滋賀県では、三日月知事が拒んでいた安全協定をやむを得ずに締結することになったと解説。京都府内では、宮津市の市長と市議会が再稼働に反対の意思を表明していることや、京丹後市、京田辺市、向日市でも市長や議会などから反対の動きが出ていることが紹介されました。

八幡浜の住民投票運動についての報告

八幡浜の住民投票運動について報告をする鹿野・運営委員長

八幡浜の住民投票運動について報告をする鹿野・運営委員長

次に、当会運営委員長の鹿野からは「八幡浜市住民投票の現地報告」と題して、1月28日に予定されていた臨時市議会を前に、住民投票運動の経緯や特徴などが報告されました。

特に、市長が再稼働の「了承」を愛媛県知事に伝えるに至った根拠の1つとして2015年8月5、6日に開催された「住民説明会」でのアンケート回答(59人が回答)があげられていたこと、その「住民説明会」には八幡浜市の「住民」が自由に参加することはできず、「了承」もいわば市長が抜き打ち的に行ったものであり、それらが市民の不満を高じさせたとの解説がありました。

また、「市民の声を取り戻そう」というキャッチフレーズのもとに行なわれた八幡浜住民投票運動は、原発に関する運動であるとともに、「私たちの声を聞いてくれ、市長が勝手に決めないでくれ」という、市民自治・民主主義を求める運動でもあるとの説明がありました。採決の見通しは厳しいものの、有権者の約1/3、1万人近くの市民が住民投票を求めており、市議は市民の切実な要求に応えて、28日の議会で賛成票を投じるべきだとの主張がされました。

懇親会では、<「原発」都民投票の会>のコアメンバーから、当会と共同で「声明」を出すことについて提案がありました。最終的に共同声明にはなりませんでしたが、この提案を契機として、1月27日に都民投票の会が【「四国電力伊方原子力発電所の再稼働の是非を問う八幡浜市住民投票条例」 の制定を求める直接請求に関する緊急声明】を発表し、当会が【八幡浜市長の「反対意見」に対する反論】を発表することになりました。

〇なお、当勉強会の後、1月28日に開催された臨時市議会で、住民投票条例案は、否決されました。詳細については、「八幡浜住民投票条例案が6対9で否決」をご覧ください。

街頭で声明とリーフレットを配る活動を強化しています。

みんなで決めよう「原発」国民投票は、川内原発が再稼働した8月11日(火)に声明文(川内原子力発電所一号機の再稼働について - 「原発」国民投票で国民的合意形成を)を発表し、同日からその声明文を会のリーフレットと一緒に街頭で配布する活動を始めています。

本当に地道な活動ですが、「原発」国民投票について街ゆく人たちに知らせるこの活動に、みなさんも参加しませんか? ネットの住民になるのではなく、アクション、アクション、アクションあるのみです!

声明文は、以下の画像をクリックして、PDFファイルとしてダウンロードしていただけます。

seimei

また、セブンイレブンのネットプリントでも印刷ができるようにしました。

    ファイル名:sendai_seimei
    予約番号:51404008
    用紙サイズ:A4
    ページ数:1
    カラーモード:プリント時に選択

会のリーフレットについては、次のメールアドレスまでご連絡ください。郵送いたします。

    e-mail :info@gkokumintohyo.com

以下に、11日(火)~13日(木)までの各地の活動を簡単に紹介します。

osaka【活動報告・関西(8月11日)】
賛同人二人で、夕方から大阪市役所前で50セットを配布しました。「今日、川内原発再稼働されました」と呼びかけながら渡すと、いつもより少〜し受け取りが良かったです。
FUJISAWA【活動報告・関東(8月11日)】
11日夕方、藤沢駅南口で、みんなで決めよう「原発」国民投票の6つ折りリーフレットと請願署名実施のチラシをセットして配布しました。原発がニュースになる日は、やっぱり少し 受け取りが良いような気もしました。
NARA【活動報告・関西(8月11日)】
午後1時半から奈良県のJR王寺駅前で、川内原発再稼働を受けて今日発表した会の声明文と<みんなで決めよう「原発」国民投票>のリーフレットを約50部配りました。15分による議論の末、「原発」国民投票支持します!」と言ってくださった方がいて、うれしかった!(^o^) 
akasaka【活動報告・関東(8月12日)】
赤坂、18:45から20分ぐらい。六折りと声明と「私はなぜ『原発』国民投票を求めるのか」の三点。13セット配りました。赤坂で活動したのははじめてですが、悪くない感触でした。
sannomiya【活動報告・関西(8月12日)】
川内原発の再稼働から1日たった8月12日の19時頃から30分ほど、兵庫県の三ノ宮駅前で「原発」国民投票のリーフレットと声明文を配布しました。
KYUUDENN【活動報告・九州(8月13日)】
帰省に合わせて、福岡県福岡市、九州電力本社前でのアピール行動に1時間ほど参加し、チラシを配ってきました。マイクアピールの時間も頂いたので、みんなで決めよう原発国民投票のアピールもしてきました。
OMOTESANDO【活動報告・関東(8月13日)】
仕事が終わってから、表参道の交差点で「原発」国民投票のリーフレットと新しい声明文を配布してきました。受け取ってもらえるとき、一人一人に感謝です。もっともっと、この活動を広めたい。

(文責・鹿野)

大阪市廃止・特別区設置の是非を問う住民投票実施の総評

私たち市民グループ「みんなで決めよう『原発』国民投票」関西有志は、大阪市において5月17日に行われた特別区設置住民投票の実施に先立ち、2月13日[1]に提言と問題点をあげ、実施に至るまでの改善を求める声明を出しました。また、実施決定後の4月1日[2]には、市会議員、報道各社、大阪市民に対して住民投票への関わり方について提言しました。
これらの声明と提言に照らし、今回の住民投票の全経過から浮かび上がった問題点と評価点とを挙げます。また、体験することで見えてきた、今後の住民投票への課題を提言します。

[1] http://gkokumintohyo.com/archives/9587 (2015.2.13)
[2] http://gkokumintohyo.com/archives/9671(2015.4.1)

 

1.不十分かつ不公正だった市民への情報提供

住民投票は課題についての住民の理解と議論が欠かせません。しかし法定協議会は賛成・反対両派の対立に終始。議論が不十分なまま協定書は可決されました。それまで、市民への説明もほとんど行われていませんでした。私たちも提言していた公開討論会は実施されず、終盤に数回のテレビ討論があっただけでした。市民を交えた賛否両派による公開討論会が各区で開催されるべきでした。
住民説明会は39回開催され、3万2千人の市民が参加しましたが、これは有権者のわずか1.4%にすぎません。説明会に参加できない有権者への配慮の面で、大都市における住民投票として課題を残しました。
全戸配布されたパンフレットには巻頭に橋下市長の賛成意見のみ掲載され、逆に住民投票公報は市議会構成に比例したため賛成1ページ・反対2ページとなり、いずれも賛否両論のバランスを欠いた偏った情報提供になっていました。
また説明会では橋下市長の演説に大半の時間を割き質疑応答が不十分など、公平性に問題がありました。
マスコミ各社の報道も不十分でした。「大阪市を解体し5つの特別区を設置する」ことが設問であるにもかかわらず、中立・正当とはいえない「大阪都構想」という言葉を使い続けました。何を問う住民投票か、賛成多数ならどうなるのか、市民への正しい情報提供が行われたとは言えません。

2.信任投票への意図的なすり替え

今回の住民投票では、政策への賛否を市民が議論する以前に、橋下市長への支持/不支持に論点がすりかわってしまった側面がありました。政党や首長が提案する場合、住民投票が信任投票の色合いを帯びる傾向はあります。しかし今回の状況は度を越したものであり、住民投票の意義を損なうものでした。
橋下市長が「否決されたら政治家を辞める」と発言したこと、反対派は橋下市長を退陣させる絶好の機会ととらえて7年間の橋下府政市政を糾弾したこと、これらにより(橋下市長に)「期待しているから賛成」「嫌いだから反対」の分断が生まれ、その対立が理性的な議論の妨げになることがありました。

3.活発だった賛成・反対運動、市民の動き

このような中でも、市民の間では活発で自由な運動が巻き起こりました。選挙と異なり市民がビラやポスターの制作・配布を自由に行い、多様な動きにつながりました。党派を超えて共同した反対活動の動き、ネット上での討論サイトでの党派を超えた議論など、支持政党の枠を超えて大阪市の課題を話しあう姿がみられました。
賛否両派の政策議論は市民の多くが政策そのものについて知り考えるきっかけになりましたが、過熱した反論合戦が市民の議論への参加を遠ざけた面もあったと考えます。下記4で記したチラシ配布を行った実感として、市民は無関心ではなく、公平で建設的な議論を望んでいるようでした。賛否両派を交えた公開討論会は、市民の政治参加という点でも開催する意義はあったと考えます。
投票率66.83%は最近10年で最も高く、また無効票率も0.4%であり、重要な政策課題についてのみを問う住民投票は、特定の政党や議員を支持しない人にも参加しやすいものとなっていると思われます。積極的な政治参加を生み出す一つの方法として、住民投票制度が果たす役割は大きいといえます。

4.「原発」国民投票・関西で作成・配布した「賛否対論」チラシ

私たちは今回の住民投票の問題点である「公正な情報提供の不足」を補完し、より多くの市民に投票を促す目的で、賛否両論の対照やこの住民投票の意義を記載した独自のチラシを作成し、5月8日から投票日の17日まで、市内各所で合計約1,200枚を配布しました。
(みんなで決めよう「原発」国民投票サイトのチラシ配布紹介記事)
この活動には多方面から高い評価を受けました。一方で公正な情報が定義できない中での両論併記には、誤った情報を拡散させる危険性も指摘されました。こうした反応は、より公正で正確な情報が有権者に周知されるには、どのような対応が考えられるのか、今後の議論と検討を重ねていく必要性を私たちに提示するものでありました。


より公正かつ公平な住民投票実施に向けた提言

私たちは、今後の住民投票への課題を下記のとおり提言します。

1.実施期間90日へ、大都市法の改正を求めます。

現行の大都市地域における特別区の設置に関する法律では、実施決定から60日以内と定められていますが 、情報を集め、議論し、判断するには短すぎます。賛成・反対両派の運動員からも「あと1か月あれば」という言葉が出ていました。実施決定から90日とすれば、市民レベルでの公開討論会も計画でき、十分に議論が尽くされるものと考えます。

2.ともに暮らす外国籍の方々の投票資格を考えましょう。

今回の住民投票では、大阪市に暮らす永住外国人および定住外国人に投票資格はなく、投票資格に関する議論も行われませんでした。地域に暮らす全ての住民にとって重要な課題を問う住民投票の性質から、投票資格の範囲を拡げることも今後の課題として、検討する必要があると、私たちは考えます。

3.市民の自由な街頭活動の保障を求めます。

選挙と異なり活動に制限がなかったため、賛成・反対を問わず、市民一人ひとりが自由にチラシ配布など街頭活動をすることができました。これは規制の多い選挙では見られない大きな利点だったと考えます。今後の住民投票においても、チラシの作成・配布などを含む街頭活動については制限や規制を加えず、原則自由であることが望ましいでしょう。

4.CMは賛否両論に平等な放送枠を設けるべき。

一方、テレビCMについては、無制限に放送枠を買うことができたため資金のある側が有利となり、今後の住民投票・国民投票において大きな課題となりました。テレビCMについては、長さや回数、放送可能な期間を規制し、賛成・反対両派が平等に放送枠を持てるよう配慮することを求めます。

5.投票用紙の設問は公正で正確な文言を。

今回の住民投票の投票用紙には「大阪市における特別区の設置についての投票」と記載されており、大阪市を廃止するという事実が書かれていませんでした。賛否に影響する設問および選択肢については、公正かつ正確な理解が担保できるよう、制度面からも整える必要があると考えます。